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いきなり2戦目にして本命来たかもしれない。
ちょっと俺には美人すぎて不釣り合いだが。
よし、がんばるぞっと思ったが、二の矢が打てないことに気が付いた。
次にどうやって話す機会、会う機会を作ればいいんだ。
会うことは会ったが、それでおしまいじゃないか。
橋本に言って、妹も一緒にサッカーでも見ないかなんて言えるわけないし。
考えろ、考えろ。
妹の部屋にも行くわけにはいかんし。
詰んだか。
また玄関の方で物音がする。
ただいまーと大きな声。
母親だ。
「あらー林君久しぶりねえ。」
「あ、おじゃましてます。」
「さっき、妹さん通ったんですけど、大きくなりましたねえ。」
「そーお。生意気になっただけでしょー。」
「美人になっててびっくりしました。」
「お前、妹に手を付けんなよ。」と橋本。
「いやあ、わかんねえよ、あんなに可愛いんだから。」
「ははは、林君もらってくれる?」
お母さんはほがらかであいそがいい人だ。
「そうですね。どうしてもって言うんだったら。」
「お前にだけにはやらん。」と橋本が案外真面目におやじみたいなことを言う。
「お前の娘じゃないだろ。」
お母さん、ケタケタ笑っている。
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