プロローグ

第1話


可愛くて

儚げで


見惚れるような

あの子の隣り



不恰好で

頑丈な


あたしはまるで

サボテンのよう。



とげの下に隠した

本当のあたしを見抜いて。


蜃気楼の中で

水に飢えたあたしに気付いて。



あたしが

枯れてしまう前に


ほんの少しの水を下さい。



灼熱の、太陽の下


くじけそうでも

負けないで


花を付けて見せるから―――。

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