事件の真相が明かされ、旅館は騒然としていた。オーナーは、莫大な借金を抱え、破産寸前の旅館を立て直すため、保険金に目をつけ、計画的な犯行に及んでいた。

　しかし、安藤は、事件の裏に何かもう一つ、大きな闇が隠されていると感じていた。オーナーの供述には、どこか不自然な部分があった。

「何か、隠していることがある」

　安藤は、オーナーの過去を徹底的に調べ始める。そして、ある驚くべき事実を発見する。

オーナーは、かつて、被害者と同じ会社で働いていた。しかも、二人は恋人同士だったというのだ。しかし、ある出来事をきっかけに、二人は破局を迎えていた。

　安藤は、オーナーに再会し、過去の出来事について尋ねる。

「なぜ、彼女を殺さなければならなかったのか？」

　オーナーは、沈黙を守っていたが、やがて、ゆっくりと口を開いた。

「彼女は、俺を裏切った。そして、そのことをずっと恨んでいたんだ。あの日、彼女を殺す時、俺は、過去の自分と決別したような気がした。でも、結局、何も変わらなかった。俺は、ただ、空虚な存在でしかない」

　オーナーの言葉に、安藤は、深い悲しみを感じた。復讐心という名の空虚な仮面を被り、彼は、自分自身を追い込んでいったのだ。

　事件は解決したが、安藤の心には、深い傷跡が残った。彼は、事件を通して、人間の心の奥底にある闇を目の当たりにした。そして、人は、なぜ、こんなにも簡単に人を傷つけてしまうのか、という疑問を心に抱き続けることになった。

　箱根の美しい風景は、変わることなくそこにあった。しかし、安藤にとって、その風景は、もはや以前と同じように輝いてはいなかった。

　結末

　事件から数年後、安藤は、再び箱根を訪れた。彼は、事件現場となった旅館の前で立ち、静かに目を閉じた。

「安らかに眠ってください」

　安藤は、心の中でそう呟き、静かにその場を離れた。

　生と死の狭間

　事件から数年が経ち、安藤は再び平凡な日々を送っていた。しかし、当真は、あの事件の影を引きずり、心に深い傷を負っていた。

　そんなある日、箱根で異変が起こる。人々が次々と　　意識不明になり、そして、恐ろしい姿に変貌を遂げていくのだ。それは、まるでゾンビのような、生と死の境界線を彷徨う存在だった。

　当真は、この事態に、かつての事件と共通点を感じ取る。そして、再び、事件の真相を追う決意を固める。

　感染拡大

　ゾンビの感染は、瞬く間に箱根全域に広がり、人々はパニックに陥る。政府は、事態を収拾するために、自衛隊を派遣するが、ゾンビの数は増え続けるばかりだった。

　当真は、安藤と共に、ゾンビの発生源を探し始める。そして、ある廃墟となった研究所に辿り着く。そこには、恐ろしい実験が行われていた形跡があった。

　隠された真実

　研究所で、二人は、ある研究資料を発見する。それは、ゾンビの発生原因に関するものだった。それは、ある新薬の副作用が原因で、人間がゾンビ化してしまうという恐ろしい内容だった。

　その新薬を開発したのは、なんと、あの事件の黒幕だったオーナーの息子だった。彼は、父親の復讐を果たすために、この計画を実行していたのだ。

　最後の戦い

　当真と安藤は、オーナーの息子を追い詰める。激しい戦闘の末、二人は、息子を倒すことに成功する。しかし、その直後、研究所は爆発し、二人は、生きたまま火に包まれてしまう。

　意識を失った当真は、病院のベッドで目を覚ます。彼は、この事件で多くのものを失ったが、同時に、大切な仲間と友情を深めたことを実感した。

　結末

　箱根は、再び平穏を取り戻した。しかし、人々の心には、深い傷跡が残されていた。そして、当真は、この事件を機に、新たな人生を歩み始める。