第19話 ロクでも無いヤツは何処にでも湧いてくる。

 

 

『Tämä on kuin paperimassan pala. Jos kimppuumme hyökätään, menetämme kaiken...』


『記録内容:こりゃあヒデェ張りぼてだ。攻められたらひとたまりも無ェぞ……』


 はい、お待たせしました前回の答え合わせでございます。


 でっかくなっちゃったお耳モードで傍受したサンプルデータを本来実体のあるモノを収納する異次元ポンポンインベントリに『ろくおん!(録音)』フォルダを追加して保存してみたらば、あ~ら不思議。何でか複製コピー機能が開放されちった。テヘペロ!(・ω<)☆ ……というのが前回までのお話。


 この実体を持たないデータはコストゼロ(0ラハ)でコピーし放題。実体が無くて俺の中だけで完結しているなら、まあ大目に見ましょ(スルー)という判定らしい。バックアップしたい派の黒柴わんこ(俺)もこれで安心だね!


 その中でも明確に言葉を発していたのが上のヤツ。ポチッと押してやると内容が再生されます。意味は分からんが、オッサン声なのは間違いない。


 で、収納したモノには例え石ころだろうが説明が付いてくる。当然その説明は俺にも理解できる言語にほんご


 そう、俺の理解出来ないどんな未知の言語コトバだろうが、説明さんが懇切丁寧にへ翻訳してくれるのだよ(恐らく)。いやあ便利便利。


 以下に羅列するのはこちらが受信した内容を翻訳したものの一部でございます。A子さんは凛々しめな推定女性、B男はさっきのオッサン声だ。それではどーぞ。



A子『……で、どうだリシュビキの。ざっと見た感じは?』


B男『こりゃあヒデェ張りぼてだ。攻められたらひとたまりも無ェぞ……』


A子『そんなにか。確かここの拠点を任せたのはテシュライの連中だったな……この期に及んで手抜きなんぞやってる場合ではないというに』


B男『ヤツらのはもっとヒデェ。子飼いの縁者に丸投げでロクに指示一つしやがらネェのさ。そのクセ上からはタンマリ取っていやがる。こいつぁ相当てんぜ?』


A子『……だろうな。どうにかできそうかリシュビキの?』


B男『あァ~………イチからブッ潰してやり直したほうがマシだ、って言いてえがよォ。ンな時間はェんだろう?』


A子『無いな。やっこさんらの動きが3日程前から怪しいんだ。いつ来られても不思議じゃない』


B男『マジかよォ……そらァちと厳しいぜ。ま、やるだけやってみらァな』


A子『済まない、こちらも警戒を強めておく。全くどうしてくれようか……』


B男『おうおう、お前ェさんもあんまし気にすんな。せっかくの美人が台無しだぜ! ハッハ!』



 まあ、ざっとこんな所だ。ようやっとファースト文明の気配がしたと思ったら、何やらキナ臭さ全開の香りスメルがプンプンですわね……?

 

 

 

 

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