生徒会の秘め事*番外編 【SS集】

葉月 望未

上、下のときのお話

ショッピングモール

「あのさ、」


あたしは生徒会室で皆に声をかけた。


皆はそれぞれ好きなことをしていた。


哉斗は寝てて、陸は雑誌を読んでて。

來は携帯をいじっていて、奏也は甘党なのかお菓子を食べていて。


孝は…成人向けの雑誌を読んでいる。


孝、まだ成人じゃないのに。


「ねぇ!聞いてる!?」


あたしが声をかけても誰も反応してくれない。


え?何、無視ですか?

無視なんですか!?


「…由奈、誰に話しかけてるのかわかんない。」


「えっ?」


遠慮がちに唯一、口をひらいたのは奏也。


誰にっていうか、あたしは全員に話しかけているのだけれど。


「皆に話かけてんの!」


さっきより大きい声で皆にいう。


「…んだよ、」


のっそりと哉斗がソファからおきあがる。


あたしの声でお目ざめですか、哉斗さん。


寝起きが悪いらしく、機嫌悪いオーラをだす哉斗。


「由奈、うるさい」


來は呆れたように溜息をついた。

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