魔王討伐の伝統

赤嶺高真@超BIGなプリン

序章 勇者の日常

これは遥か昔からの伝統の話である。

かつてこの世の全ての平和を脅かし、その圧倒的な己の力で全て己のしたいままに過ごした強欲の魔王と呼ばれる存在が居た。

その存在の横暴や破壊などに嫌気が刺していたその者に付き従う者達以外はなんとか強欲の魔王を打ち滅ぼし、平和を欲していた。

そんな中、勇敢な青年がある日凄まじい力を手に入れた。

そして皆は思った。

この青年が傲慢の魔王を倒せるのでは無いかと期待され、そして青年本人は皆と自分の先の自由の為に倒す者になる事を心に誓い、俗に言う勇者になる為に己の力を自由に使いこなし、倒すべく暫く修行に身を投じる。

数年後

それまで葛藤や多くの犠牲や時が満ちるまでの苦悩を抱えてついに傲慢の魔王を倒す算段が付いたので魔王が住まう魔王城へと行く。

着くと早速魔王の従者達が勇者と呼ばれる青年に襲い掛かる。

だが、研ぎ澄まされた勇者の力の前に倒されていく。

ついに、傲慢の魔王の間に辿り着く。

勇者と魔王は世界の平和をかけた闘いを多少の会話をして始める。

激しい力と力の激戦を繰り広げ、多くの者達が願っていた魔王が倒されることをその願いが届いたのか奇跡でも起こったのか魔王は勇者に撃ち滅ぼされた。

こうして世界は各々生きたいように生きれる平和を手に入れた。

それ以来、多くの者達が魔王が現れてはそれにふさわしいと選ばれた者に勇者として現れる魔王を打倒してもらうという伝統が出来たのである。


そしてここにこの伝統の如く選ばれた青年が勇者として魔王を打ち倒す為に教祖に様々な事を教わりながら現代の魔王を打ち倒すべく、研鑽を積んでいた。


「俺は、必ず魔王を倒してこの話に出てくる勇者様のようになってみせる!」

「良い心意気ですね。その調子で必ずや魔王を倒してくださいね。勇者よ。」

「はい!教祖様。必ず俺が!授かったこの力で、伝承の勇者様のようになって見せます!」

「期待していますよ。必ずあなたが立派な勇者になる事を。」

「はい!」


とこの日の鍛錬を終えると街に買い出しに出る勇者。




「勇者の兄ちゃん!」

「あ!勇者のお兄ちゃんだ!今日は何しに来たの?」

「今日は食材と道具の買い出しかな。」

「今日って僕達と一緒に遊べる?」

「遊ぼ!遊ぼ。勇者のお兄ちゃん。」

「うーん…全くしょうがないな~あまり遅くまでは無理だからな?分かった?」

「分かった!」

「分かったから早く遊ぼ!」

「おっ、そんなに引っ張らくなくても分かってるから落ちつけてって行くから!?」


とよく遊び相手をして勇者に懐いているの子供達の遊び相手をする事に

子供達に振りまわされながら街を歩いていると街の人達が勇者に話しかける。


「勇者様じゃねぇか!これ貰って行くか?」

「いつも精が出るな。魔王を倒すの頑張ってくれよ!」

「勇者様!頑張って下さい!応援してます。」


などと子供たちの遊び相手をしながら歩いていると町の住民から様々な声を掛けられた。

その声に真摯に相手しながら子供達と過ごしていた。


「勇者のお兄ちゃん!遊んでくれてありがとう」

「また遊んでね!」

「お、おうでも俺も半年後には勇者として魔王を倒さないといけなくなるからもうあんまり遊べなくなってくるけどな。」

「そっか…。もうあんまり遊べなくなっちゃうのか…。でも兄ちゃんがこの世界を脅かす魔王を倒してくれるんだよね!寂しいけど頑張って!」

「僕も応援してるね。勇者のお兄ちゃん!」

「ありがとう二人共。二人のお陰で明日の鍛錬も魔王討伐本番も頑張れそうだ!」


と子供達に言うと頭を撫でる勇者と

頭を撫でられて勇者に嬉しい事を言って貰えて無邪気に微笑みながら返事をする子供他達。

その後、子供達と分かれ買い出しをして街を巡る。


「おじさん、いつものちょうだい。」

「お、勇者様じゃねぇか。あいよ!」


今夜の食材を買う。


「これおまけしといたよ!これ食べてもっと頼もしくなって魔王を倒してくれよ」

「ありがとうございます。その為にこれからも頑張ります!!」


とやり取りしてその後食材の場所を離れ少し歩いて道具屋で不足していた物を買い、買い物を終えると聖堂に帰った。


「ただいま!教祖様!」

「あっ、お帰りなさい。街の方々は今日も元気にしていました?」

「皆、元気に過ごしてましたよ!」

「それは良かった!」

「鍛錬を頑張ってるからオマケと言って肉屋のおじさんに肉を貰いました!」

「おぉ〜それは良かったですね。貴方の勇者としての頑張りが民達にも伝わっているという事ですね。これからも魔王の脅威から人々を守る為に平和な世を取り戻す為に鍛錬に勤しむのですよ。全ては貴方次第なのですから人類の命運は」

「はい!俺もっと!皆が明るく元気に過ごせるように頑張ります!」


魔王城にて


魔王が側近と話している。


「魔王様、そろそろ何やら人間共の間で勇者がそろそろ攻めてくるという噂が流れているそうです。」

「そうか。そろそろか。まぁ、良い返り討ちにして我が支配の継続の為に人類の希望を打ち砕いてくれよう。全ては我がこの世界を支配する為にあるのだ。ふっふふふふはははは」

「そうでございます。魔王様」


と魔王城に魔王の高笑いが響く。


そんな修行中の勇者の元に一人の少女が現れる。

その子は魔王の侵略により、両親を殺され、住んでいた場所は魔王軍に侵略され居場所すらも奪われ身よりもないので教会に一時期的に保護された少女だった。

その女の子が勇者の青年に近付いて来た


「お、お兄さん。勇者って言われてる凄い人なんでしょ?お、お願い…!!私のパパとママと住んでいた村の皆の仇を取って。」

「えっ、あぁ。うん。必ず!俺が今の魔王を倒してくる!そしたらさそんなに悲しそうな顔じゃなくてさもっと明るく、亡くなったパパやママの分まで生きなきゃな!魔王や魔王軍の事は兄ちゃんに任せとけ!君の復讐は俺が受け持つ。だから君は君自身の幸せの事だけ考えてな。」

「えっ、む、難しくてよく分からないけど…お兄ちゃんがこの悔しい気持ちを私の代わりに魔王にぶつけてくれるって事?」

「あぁ!」

「それで私はもうそのことばっかり考えないで楽しい事を考えて良いの?」

「あぁ、それで良いんだ。」

「うっうぅ…お兄ちゃん…ありがとう…!」


と勇者の青年に安心させて貰って一気に溜め込んでいた涙が溢れ出た。


「よしよし、辛かったな。分かるよ。俺も魔王軍に弟を殺されたからさ。こんな嫌な気持ちは勇者で魔王を倒す事ができる俺が持って果たせばいい。今まで良く頑張ったな。偉いぞ…!」


と優しく頭を撫でてあやす青年。


そして泣き疲れて勇者の腕の中で眠ってしまった。

その様子を微笑ましそうに眺めながら青年に話しかける教皇。


「おやおや、もう仲良くなったのですか。色々あって疲れていたのですね。」

「ですね。こうして見ると昔亡くなった俺の弟にもこんな風に接してやったっけなって思い出しますね。」

「魔王軍からの攻撃で亡くなったんでしたね。大丈夫ですよ。魔王さえ倒しさえすればそういった事のない平和な世界になりますよ。伝統のようにね。」

「はい、そうなる事を目指して俺は日々鍛錬に明け暮れてますからね。必ず魔王倒して世界を平和に弟の無念を晴らしてみせます。」

「はい、頑張って下さい。応援してますよ。」


この日から約一ヶ月一緒に過ごしていく中で少女は青年に懐いた。


「お兄ちゃん。いよいよ魔王を明日倒しに出るんだね。」

「あぁ、明日全てに決着を付けてくる。」

「うん!お兄ちゃんが頑張ってる姿たった一ヶ月だけど毎日見てたよ。お兄ちゃんなら必ず魔王を倒せるよ。」

「ありがとう。必ず良い知らせを持ってここに帰ってくるから良い子で待ってろ。」


と少女の頭を撫でる青年。

そんなやり取りをした後は残り少しの魔王軍に攻める準備と体のコンディションチェックをした。


そして翌日


「教皇様、それでは世界を平和にする為に行ってきます。」

「はい、嬉しい報告を待っていますよ。」

「お兄ちゃん!必ず勝ってね!」

「あぁ、必ず!」

「いってらしゃい!」

「うん、行ってきます!」


勇者は魔王城へと向かった。








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