新人君!!!!!!
気持ちはわかるけど言い方よ!!!!!!!
もうちょっとオブラートに包もうか!!!!!!
いやはや、思わずゲラゲラしながらツッコミ入れてました。
こりゃあ指導に骨が折れそうな新人君です。
しかし、言ってることは身も蓋もないながらも、まどろっこしさのないドストレートゆえに実に刺さる言葉です。
そんな敬遠されがちな未利用魚たちを何とか美味しくいただこうとする研究というのも、人に置き換えて考えてみた時、なかなか考えさせられる部分が出てきます。
まずはさっと、笑って読んでみてください。
そのあとちょっと置いてから、ちょっとだけ考えながら読んでみてください。
笑いの意味が変わるかもしれません。
この作者の作品は、非常に起承転結の
落とし所が巧い。本作品はその中でも特に
ウイットの効いた短編で、思わず唸る。
『未利用魚』つまりは余り商品化には
適さない事から殆ど市場には出回らない
魚の利用方法を 本気で 考えている。
SDGsが叫ばれる中でもあまり目立たない
ジャンルに焦点を当てるのも、流石と
言わざるを得ないだろう。
ものを書く、という事は矢張り何某かの
プロパガンダがあるべきだが、作者には
それがある。逆に言えば、昨今の作品には評論でもない限りはあまり見る事がない。
『骨のあるヤツは敬遠される』
単に 面白く纏まった話 として読んでも
勿論、良いが。作者の見識の広さと経験と
良識ある考え方、更には 為人 が見事に
ぎゅっと詰まった作品として読んだ時に、
その魅力は更に増すだろう。
骨チップス の様に。
掛け合いが楽しくて、読んでいて幸せな気持ちになりました。
食用には利用されていなかった魚を商品加工することを生業とする佐藤文彦。
そんな彼らの魚を巡るやり取りが、とにかく軽快で楽しいのです。
魚にまつわる形で繰り広げられるトーク。「たしかにこういうこと、魚に関して思ってたよ!」と共感させられたり。
最後に出てきた「俺うまいこと言ったじゃん?」的なドヤァな発言も、「たしかに魚を食べる時、そういうタイプのって嫌だよね」と思うので、またまた激しく刺さります。
「骨」というテーマで軽快な笑いを提供してくれる、楽しい掌編です。