第21話 怖い映画

私は大のホラー映画好きだ。

今まで、メジャーな物からマイナーな物まで、怖いと言われる映画は見尽くしてきた。

そんな中、ネットで面白い映画を見つけた。

「なになに?見たら必ず後悔するホラー映画?」

面白そうと思った私は、無料で見れることもあり、早速見始めた。

「ん~、なんかありがちな内容だなぁ」

殺人鬼が大量に人を殺しまくる内容だった。

「終わり方が斬新とかなのかな?」

そのまま見続けていると、クライマックスでヒロインが殺人鬼に追い詰められるシーンになった。

殺人鬼が大きなナイフでヒロインの腕を切りつける。

「痛っ!」

腕に痛みを感じた私は、腕を見た。

「何これ…」

腕には切り傷がついていて、血が流れていた。

「なんで?切った覚え無いのに」

映画に目を戻すと、転んだヒロインの足を殺人鬼がバットで叩きつけた。

「ぎゃあっ!」

私の足に激痛が走る。

「何これ…」

次に殺人鬼はヒロインの腕をバットで殴る。

「ぎゃああぁ」

腕に激しい痛み。

殺人鬼に攻撃されたヒロインと同じ箇所に、痛みが起きている。

「ウソでしょ…こんなこと…」

信じられない事が起きてるけど、このままこの映画を見ちゃダメだと思った私は、パソコンの電源を切ろうとした。

しかし、映画の中ではヒロインの首に殺人鬼がナイフを当てていた。

「ウソでしょ…、辞め……で…ごぼぼ……」

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