第15話 東海市ダンジョン攻略戦

次のDPの付与まで10時間程。

その前に東海市ダンジョンまで行って攻略してこなければいけない。

まだ洞窟フィールド以外の攻略をやっていないからあたりもつけづらいが、森フィールドはより確認しなければいけない箇所が多いと思う。

下手にドツボにはまるとより時間がかかってしまう。


その点、知多市ダンジョンの階層は東浦町と同じ形で作れるから助かった。

俺の持っているDPは枯渇したけどな。

やっぱ90DPって重いよなぁ・・・。

それを考えるとしっかり防衛しようと思ったら遺跡フィールドや洞窟フィールドは相当DPが必要になってくる気がする。

逆に森フィールドはモノを追加したりしなくても防衛力があまり大きく変わらないのでDP効率はいいかもしれない。


さっくり知多市ダンジョンの整備を終わらせて東海市ダンジョンに走って向かう。

101体のコボルトも一緒だが今回はどうやって攻めるか悩む。

もうすでに森フィールド前提で考えているがその場合は10人組を横に並べてローラー作戦にするか・・・いや機動力を重視しながら全体を軽く確認して怪しい所を探す形かな。

ローラーしてもよかったが森フィールドでは動きづらそうんだよな。

それもあってローラー作戦始めたら10時間じゃ終わらないだろうから、怪しい所が無かったり、当てが外れた時はローラー作戦にしようと思う。

まぁ森フィールドだったらダンジョンマスターは阿久比町にいるだろうから階層が増えることは無いだろうけど。

ただこの感じで思い込んで東海市まですぐ攻め込まなければいけない状況になってしまったから警戒しておく。

だからこそローラー作戦を後回しにしてスピードを意識しながら攻略をする。



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東海市ダンジョンに入って20時間程経過した。

このダンジョンは案の定森フィールドではあった。

想定外であったのは怪しいところだらけだったことだ。

他より二回り位大きい木や森には似合わない巨岩、逆に何もなく開けた土地などなどそこら中に怪しい所があった。

なのにもかかわらず全部調べても何もなかった。

2・30分に1回は怪しい所が見つかりそれぞれ全員で10分ほど調べ倒すのに何も見つからないという流れを30回ほど繰り返してやっと一周しきった。

この間にもコボルトの襲撃がそこそこあって、こっちは10分に1回ほど遭遇した。

一つの群れの規模は知多市と同じくらいであったから同じダンジョンマスターが支配していそうな感じはあった。


ここまでやって何も見つからなかったから本当に疲れた。

さらにここからローラー作戦に入ってしらみつぶしにすべての木を確認していくことになる。

俺もダンジョンコアのもとに行けてないからDPを使用できなくてたまっているし下手をしなくても次のDP付与までに攻略が間に合わない可能性もある。

確かにこれまでの他のダンジョンを見れば、初日のダンジョン攻略のアドバンテージが大きくあるのは間違いないだろうしこの一回でそのアドバンテージが消えることもないと思うがそれでも苦しいと思うものは苦しい。

これは早急にダンジョン攻略部隊を訓練しきらなければいけないと思う。

他の人も同じ状況だろうからこそより効率の良い攻略方法をより早く見つけることが重要になってくるだろう。


ここまで泥沼化するなんて思わなかったなぁ。

ただそこそこいい手だから今度使わせてもらおう。



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ローラー作戦開始して13時間程経ちました。

心が折れかけていました。

しかし!ここで!やっと!隠し扉を見つけました!!

やったぁぁぁぁ。


思わず大声でガッツポーズしてしまった。

心の声を聴いて小白が心配して連絡をしてくるくらいには心の底から。


変化のない時間って大変なんだなって思いましたよ。

実際確認したのは全体の9割程の範囲。

一回全部確認して歩いていたのと探索の時間がなかったこと、一週目でコボルトを全部倒していたから戦闘もほぼ起こらずに進めたおかげで進むスピード自体は速くなっていた。

しかし運が悪かった。

最後まで隠し扉を見つけられずにもう一周する覚悟までしていた。

だけど何とか見つけて心が壊れないですんだ。

ホントに良かった。


さぁコボルトが補充されていないことからも未だに阿久比町で戦わせ続けられているダンジョンマスターはこの東海市ダンジョンをメインコアとして支配しているダンジョンマスターであることはほぼ確定でいいだろう。

小白曰く、あのダンジョンマスターはずっとひたむきに戦い続けているらしい。

オークの圧も強めにかけていて今の状況を考えられないようにしているらしい。

ここまで攻めていていた様子を見るに戦い続ければ状況に慣れてきて思考する余裕ができて考える力もあるらしいから今の状況を把握されるかもしれない。

小白はそう考えて圧を徐々に強くしているらしい。

その結果今は2体のオークと1体のコボルトを同時に相手しているらしい。

ダンジョンマスターの実力はそんなないって聞いていたが普通に強くないか?

確かに殺さないようにはしているがそこまでしないと考えている余裕を消せないってのはしっかり強者側だと思う。

戦闘時間を含めて俺にはそんなことできないな。


そんな彼の強さに免じてできるだけ早くケリをつけてあげよう。

既に40時間近く戦い続けてるけどな、あいつ。


いつものようにコアルームに入ったが中にはコボルトが1体ぽつんといるだけだった。

もちろんダンジョンマスターも他のモンスターもいなかった。


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RESULT

東海市ダンジョン(森フィールド)を吸収成功


・コボルト(オリジナルモンスター)×1

を取得いたしました。


残っていた1000DPが消失しました。


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“消えましたよ”

「ありがと。今後も攻められたときは頼むよ」

“了解です。今後はどう動きますか?”

「一旦訓練のターンかな。こっからごり押しで攻略していくと一つのダンジョンに対して4日も5日もかかっていってしまう。将来的に全体的な階層数が増えればそれ以上になってしまっても仕方がないがまだ1層2層くらいしかない状況でそれだと今も今後も辛くなってしまうからな。ただ訓練に向ける時間は一週間ほどだ。そこまでに訓練の効果を確認しながら連携や攻略の仕方などを考える。大府市、刈谷市に攻めるのはその後だ」

“そうしましたらこの後は訓練関係をすぐ始めますか?”

「いやDPを使って防衛体制を整えるとかするのが先かな。どこからいつ攻められるか分からないからね」

“了解です”



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今月かけて切りのいいところまでかつもりだったけど切り良くなったのと書くスピードが追い付かなさそうだったから区切りにします。

この後はここまでと同じペースで掲示板・番外編1・番外編2と今月中は書かせてもらって書き溜めのターンに入らせてもらいます。

どのくらい書き溜めるかは分からん。

まぁ何もなくとも数か月放置するからなぁ。

ただ進めたい内容は進められてるから多少は書いてると思います。

序章の終わり位までは進めるつもりではいます。

じゃあ頑張ってきますね。

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