消えた老女
本庄 楠 (ほんじょう くすのき)
第1話
彼女は魚市場に勤めていた。今年五十二歳である。彼女は、魚市場を一度退職して結婚した。そして、宗像市で鮮魚店を夫と営んでいたのだった。
夫の健司も魚市場で働いていた。そこで、知り合って二人は結婚したのである。
夫の健司は、自分の店を持つのが夢だった。その為に魚市場に就職したのだった。 道子と健司は二人で、コツコツと開店資金を貯めていたのである。そして、結婚してから、ふたりの貯金を出し合って、鮮魚店を開店したのである。
場所は、宗像市の赤間駅前の市場の一角であった。二人は、朝から晩まで良く働いた。店は活気があり、夫婦の愛想も良く、健司が目利きだったので、魚も新鮮だった。しかも、お客さんの要望を極力聞いて、対応してあげたので、店は繁盛していた。
結婚二年目には、長男も誕生した。親子三人で、まさに
長男の
実に
夫の健司が亡くなった後、道子は実家の母の咲子を呼んで店を手伝って貰っていたのだが、道子一人で、仕入れ、販売、経理等をこなすのは無理であった。その結果、店は止む無く閉店したのである。後を引き受けてくれる魚屋も見つけ出せなかったのである。
そして、再び以前の魚市場に就職したのだった。道子の父親は、
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