第2話
その日、希良々の成長痛…?が、始まってしまったらしい。
私達も進行状況はほぼ一緒って先生言ってた。
本当にみんな同じ日に成長痛が来てしまった。正直怖かった。次の成長痛は1週間後と言われた。
正直とても痛かったけど、薬を飲めばあまり痛くなくなったが、正直薬を飲むまでは舌が焼けそうな痛みに、心臓のあたりに何か小さなトゲが突っついてきて、すごく痛かった。私はそんな感じの痛さだったけど、天音は背中に激痛が走って、どんどん重くなるって言ってた。希良々は体に石が埋め込まれるような痛み、花梨はツタで締め付けられるような痛みがするらしい。
「あと、29日かあ…」
「29日って意外と短いんだね〜。」
「今までも短かったからね。」
「一週間に一回は成長痛で苦しんでたからね〜。」
「みんなはいつから病院にいるの?」
「私去年〜。」
「私は三年前からだな」
「私5年前〜。」
「花梨が一番長いんだね〜。」
「そうだよ〜?こう見えて年齢も一番お姉さんだから☆」
「私は花梨の1個下何だよね〜。」
「私はそんな希良々の2個下〜」
「私はそんな彩葉の1個下〜」
そんな女子トークをしていた頃、
「みーんな〜!!」
「あっ!星羅ちゃん!」
「みんなのお姉さん星羅だよ〜!」
星羅ちゃんは、星泣き病で、花梨の3つ上のお姉さん。こんなに元気そうにしてるけど、実は点滴をつけながら無理して歩いてきてるの、私達は知ってる。それも星羅ちゃんは星泣き病の変異型で、他の人星を食べても治らなくて、絶対に治らないと言われている。変異型は本当に危ないらしくて、動くたびに星が落ちるから一人で歩くのは禁止されているけど、星羅ちゃんは一人の病棟は嫌でたまにこっそり遊びに来てくれるんだ。
「星羅さんっ!」
「あ、バレちった…」
「ほら、一人で動いたら星が…」
「えーん……じゃ、ばいばーい!」
「行っちゃったね…。」
「そうだね〜。」
「星羅ちゃん、大変そうだったね、歩くの、辛そうだったし、すごいよね、点滴つけながら一人で歩くの。」
「ずっと星落としてるのに、笑顔で毎回来てくれるからね。」
「やっぱ星羅ちゃんには憧れるなぁ…。」
「ねえ。私達もできたらいいよね。」
「ね。」
「えっ…、彩葉…?」
「花が…」
「ありゃ、咲いちゃったかぁ〜…まあ、一輪だけだし大丈夫っしょ。」
「大丈夫じゃないっしょ…」
「そんな事言ってるみんなも、ツタ伸びたり、宝石増えたり、羽根増えたりしてるよ…?」
「「「…、は…?い」」」
「うん。」
「「「まあ、だいじょぶっしょ」」」
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