第11話

リアが意識を取り戻し、アイボーのワイスが仲間になり

一気に賑やかになった

でもワイスは最後の仕事が残ってる、ということで

リアの怪我も万全でないことから

暫く万事屋に泊まることになった


シンは訓練をしてくると外に出て

ボタンは村を散歩してくると言ったので

私はそのまま万事屋でお留守番することになった


「……………あの、お嬢様?」


「ん〜?」


「お留守番はいいのですが……何故私に引っ付いてるのですか?」


「だってぇ〜なんか嬉しくて〜(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)」


「嬉しいって……恥ずかしいので離れてください…」


私がお構い無しにリアの腕に抱きついてスリスリしていると

作業室からワイスが出てきて

リアにも作ったあの薬を机に置いて

私たちの隣に座る


「いや〜、リア君は相棒に凄く気に入られてるんだな〜リア君も嬉しいなら嬉しいって言えばいいものをぉ〜」


「べ、別に嬉しい訳じゃ……」


「えっ、、、じゃあ離れるね( ᵒ̴̶̷̥́ㅿᵒ̴̶̷̣̥̀ )」


「い、いえお嬢様!!!そのままで結構ですので!!!」


「やったぁ〜」


「全く……こっちは口移しされた事もまだ理解出来てないのに……」


リアと私の絡みに

ワイスはクスクスと笑う

そんな平和な時間を過ごしていると

コンコン、とドアをノックしてから客が入ってきた

私と同じ背丈の眼鏡をかけた女の子だ


「マスター、予約した薬、出来てる?」


「おー!待ってたよサンゴ君!最後の1個だ、慎重に扱ってくれよ〜」


「ありがとう、代金置いとくわね」


サンゴ、と呼ばれた女の子は

それだけ言うと帰ろうとするが

私の隣に置いてある勇者の剣を見て立ち止まる


「………ちょっと、この剣」


「え、この剣知ってるの?」


「…知ってるもなにも…これは勇者の剣じゃない!!!!なんであんたが持ってるのよ!!」


急に怒鳴られたかと思ったら

勇者の剣を取り上げようとする

すぐにリアが静止をする


「どうやら勇者の剣を知ってるだけ、という訳では無いようですね。急に盗ろうとするなんて常識知らずですか?」


「それは代々、勇者の血筋を受け継いだ者にしか引き抜けない代物よ!一般人が持てるわけない!」


「勇者の血筋……?そんな人、この世界にいるの?」


「いるわよ……ここに…あたしが勇者の娘なんだから!」


【第11話 勇者の血筋】

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