第7話

「……すごく優しくて涙出ちゃった」


「あっそ、ほんとやること早すぎ。尻軽じゃん」


美咲が、語尾を強めて、吐き捨てた。


「ごめんね、また、美咲を不愉快に、させちゃって」


私は、告白された、その帰り道、英太の一人暮らしのマンションに泊まり、彼に抱かれた。


英太は、何度も私の耳元で甘く囁きながら、それでいて、今まで交際した誰よりも丁寧で優しいセックスだった。


思わず、涙が溢れた私をみて、英太がひどく驚いたのが印象的だった。


「美咲、目大丈夫?」


美咲は、先週はずっと、大学を休んでいた。


「前からやりたかったんだよね、二重埋没手術」


急にご機嫌になった美咲に、私は心から安堵した。


「あと10日もしたら、綺麗な二重瞼が一生モノなんだ」


「素敵だね」


久しぶりに、美咲と目を合わせて笑った。

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