「種まき、育成、収穫」とカルトの手法

 世間を賑わせている、どこかの県の知事選で使われた戦略に「種まき、育成、収獲」というものがあります。

 これはPR会社の社長がnoteで公開して発覚したものですが、この戦略はカルト団体が使っている洗脳プロセスと同じなのです。


 選挙ではライバルを蹴落とす為に悪評を垂れ流すといった悪質な行為が見受けられました。その中心人物であるT氏が境界知能の人たちのことを「あいつらは犬猫と同じ」と発言したことから、知事を擁護する人たちのことを犬猫信者と呼ぶようになり、またPR会社の社長が知事選の戦略として

「フェーズ1は種まき、フェーズ2は育成、フェーズ3は収獲」

と表現したことから野菜も付け足され、総称して犬猫野菜とも呼ばれるようになりました。

 因みにT氏はある人物との争いで裁判で敗訴しており、裁判所に反社会的カルト集団とお墨付きを貰っているので、実質的に知事を擁護する人たちのことを信者と表現しても間違いはないと思います。

 PR会社の社長はフェーズ3の収獲で、アンチ対策と銘打った戦略も取っており、ライバルに対して誹謗中傷を浴びせる戦略を取った可能性が示唆されています。

 ということは単なる洗脳だけで終わったとは言えず、宗教団体の勧誘レベルの話ではなくなってきます。カルトの手法が使われたと言っても間違いはないと思います。


 このPR会社の戦略は世間では軽く扱われがちですが、実はカルトの洗脳の手法と同じなのです。

 カルトも、まずは種まきを行います。種まきのやり方は多岐に亘りますが、様々な手段を用いて多くの人たちを呼び集め、その人たちに教団の思想を伝えます。このフェーズが種まきと呼ばれるものです。

 この時点では呼び集めた人たちに入信してもらわなくても構いません。

 思想を伝えられた人たちは生きている間に何らかの辛い体験をして、心が弱くなる時が来ます。このタイミングでふと思い出すわけです。カルトから吹き込まれた数々の言葉を......。

 種から芽が出た人たちはカルトの元に足を運びます。ここから始まるのがフェーズ2の育成です。

 十分に育てあげることができたら、いよいよ次はフェーズ3の収獲に入ります。

 意識したのかどうか分かりませんが、あのPR会社はカルトの手法を取り入れたのです。


 以前のカルト団体は発芽したした人たちを入信させた後、どこかの施設に入れて監禁し、薬物を使うなどをして洗脳を行いましたが、現代はそのようなことをする必要がなくなっています。信者たちが自らの意思で繰り返し動画を見て、自己洗脳していくからです。この自己洗脳はネット社会となった現代では自宅で行うことが可能となっています。

 論理的思考能力に秀でた人は、危険性に気付くと思いますが、これを苦手とする人たちは、いとも容易く洗脳されてしまうのです。

 対策としては、日ごろから頭を使って、脳を鍛えるしかないと思います。個人的には小説を読むこと。そして書くことをお勧めします。

 ただ小説を読むだけではなく、深く洞察した方が良いし、できれば自身で小説を書いて欲しいと思います。

 様々な登場人物を出すことにより、その人物たちの視点に立って物事を考えなければならなくなります。自分からの視点だけではなく、他人から見た視点で物事を考えるようになるので、自ずと他視点や多視点といった所謂、メタ認知を鍛えることになります。

 詐欺師を登場させれば、どのような思考を持って相手を騙しに掛かるのかを考えるようになるし、被害者を出せば、被害者がどのような心理状態に陥って苦しむのかも考えるようになる。分からなければ分かる人に聞いたり、書籍を読んで学習することでしょう。

 また登場人物が活動する世界は二次元といった平面とは限らず、様々な場所で立体的に活動するので、高い位置から見下ろした視点で書くこともある。動く速度も一定ではありません。書くことに慣れたら描写もより複雑なものになるでしょう。空間認知能力も鍛えることになるのです。


 このように小説を読む、書くといった作業は、メタ認知能力を鍛えることに繋がります。深く洞察しながら本に触れていれば、自己中心的な考え方が少なくなっていくかもしれません。

 カルト対策だけではなく、人間関係を充実させる為にも、多くの本に触れてみてはどうでしょうか?

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