第2話

 

 子供のころには、百科事典やいろんな本、図鑑を、やっぱりボクも愛読していて、そのころは「ファーブルの昆虫記」が、エポックメイキングな書物と言えばそう。


 まあ、科学的な発想というのか、物事を客観的にとらえる、実験的に自然や昆虫について実地に仮説を立てて、その真偽を確認するという、そういう発想の面白さを知った…が、昆虫採集を本格的にしたりというところまではいかず、そこは中途半端でした。


 北杜夫さんは昆虫採集の愛好度では、作家中屈指と思う。「昆虫記」も著しているし、「羽蟻のいる丘」という有名な短編もある。氏は、精神科医で、だから科学についても造詣はあっただろう。 が、SFを書くわけでもなく、理系の知識を生かした著作とかは記憶にない…


 医師で、著作家というので、最も知名度が高いのは渡辺淳一さんがいる。 科学や医学についてはしかし時たまにしか専門的な言及は無いかも? 「鈍感力」に、「健康には血液がサラサラ、サラサラ、流れていることが大事」と記述があり、これは医師経験のエッセンスだから、よほど大事なのかな?肝に銘じよう、とか思いました。


 「解剖学的女性論」というのも、渡辺さんの著書にあるが、昔買って、積んどくのまま、どこにあるかわからなくなりました。今読むと面白いかも、です。


 まあ、サイエンスの話題というのは、ハードルが高いので?一般向きの随筆には向かないと言えばそうでもある。が、そういう需要はあるはずです。そう思う。「科学の終焉」という本が最近話題になったが、その翻訳者の竹内薫さんとか、同じ苗字の竹内   さんは科学エッセイの雄?という感じで、かなりエライ科学者らしい…啓蒙思想家みたいな役割か。 


 そういう関係の、科学にも通暁している評論家、エライ人だと立花隆さんが嚆矢かも。「知の巨人」と言われて、凄いような読書家という印象ですが、確かに専門的過ぎてよくわからない著書も多い…「立花隆の秘書募集」と、新聞に広告を出して、集まった女性たちに常識的な科学知識とかの試験を課する…という顛末を書いたエッセイがあったですが、確かに一般レベルのこういう分野の常識はなかなか会得している人は希少なんだなあ?と思った。


 <to be continued >

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