ぼくのかぞくはみんないない

@sato0112

第1話 あの日僕は一体何をしていただろうか

僕はゆう。ごく普通の幼稚園生。(当時)午前中は幼稚園の卒園式の用意をして、午後は確かみんなと園庭で遊んでいた。

まさかあの日が起きるとは東北...いや全世界の誰も予想していなかっただろう。

自分は水分補給をするために一回園の中に入り、母親特製スペシャル麦茶を飲んでいた。スペシャル麦茶とは普通の麦茶だ。

そしてまた園庭に戻って友達と遊ぼうとした途端...ドンッという音と共に、グラグラと揺れ始めた。そして自分が立ちすくんでいると幼稚園教諭の松田先生(仮名)が僕をぎゅっと抱きしめて、必死に守ってくれた。

そして園庭にいた友達たちはけがもなく、その場でうずくまっていた。

そしたら近くの防災無線から大津波警報が発表されたと言われた。

自分たちの幼稚園は海の間近くなので園長先生を先導に近くの高台のある小学校に避難した。

避難して10分後自分らがいた幼稚園は瞬く間に津波に飲み込まれ、跡形もなくなっていた。そして自分を守ってくれた松田先生の姿はなかった。

自分が小学校卒業した後に聞いた話だが自分と遊んでいた友人がいないことに気が付いて下に降りて、探しに行ったところ津波にのまれ二人で亡くなっていたところを消防が発見したそうだ...

松田先生...元気ですか?僕は来年成人します。念願だった消防団にも入れましたよ!!


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