第2話 時の果実

他の者、早く走るとも

我、遅れし道を歩みけり

その背に置かれし時のしるし

我が心は決して動かず


無為に見えし日々も

笑み交わす人々の中で

我ひとり、黙して耐え

足元の道を踏みしめん


三年の歳月、風に舞いて

その時、心に響く声

遅れし者に栄光あり

積みし者にこそ、花は咲くべし


才無き身、力尽くし

無駄と知りて、また歩む

一歩一歩、無駄なく進み

すべてを超え、静かなる勝利を得ん

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心音の余白 美澄雪音 @misumi_yukine

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