第2話

まぁ、いいや。

17回も断られ、1回だけ保留へもつれ込んだだけ良しとしよう。

向こうもどうせ、何かのイベントのようにしか思ってないんだから。



水瀬貴志



彼に恋してしまったのは、1年半前。

たまたま立ち寄ったBARで偶然出会いお酒を飲んだ。



スツールに腰をかけ、ジンフィズを水のようにハイピッチで飲み干す。その後、ウィスキーのロックに変え、それまた早いペースで飲む。



随分と乱暴な飲み方をする人だな、と思ったのが第一印象。



目が合って、何となく....覚えてないけど、どういう成り行きでそうなったかは分からないけど、隣で1杯奢って貰った。



甘いカクテルでも?と尋ねるバーテンを無視して彼と同じウィスキーを頼んだ。



そんな私に軽くそっとだけ微笑む顔がタイプだと思ったのが、第二印象。

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