第91話

「すすすすす!?よよよよよよっ」


「落ち着け!!八千流!!」


「落ち着け、落ち着け」



背中を擦って落ち着かせる。


ゆっくり落ち着いていく八千流。



『……アンタ達』


「「「はぃいいいっ!?」」」


『……』


「「「???」」」



呼ばれたから返事をするも、次の言葉が……



『三人とも無事ね?怪我してないのね?』


「「「!!!!」」」



小さくて疲れた、不安げな声だった。


あたし達はそこで知る。


どれだけ、お姉ちゃんに心配をかけていたか。



「ママ!!八千達は大丈夫!!」


「怪我もしてない」


「母さん、ごめん」



口々に答えると、大きなため息が返ってきた。



『ハァ~』



深く安堵の込められたそれに、ノホホンと寝ていたことに申し訳なくなる。



『怪我もなくて良かった。アンタ達は無事だって竜希さんには聞いていたけど、やっぱり自分の耳で確認しないと……』


「「「ごめんなさい……」」」


『でも……ね』


「「「???」」」



お姉ちゃんの声が優しくなる。



『ありがとう。皆の“宝物”を守ってくれて』


「「「!!!!」」」



お礼を言われた。



「当たり前だよ、母さん」



ハイドが誇らしそうに笑う。


あたしも



「“黒豹”は“黒豹”の宝物は」



あたし達三人の



「宝物でもあるから!!」



元気に八千流が締め括る。


そう、大事な宝物ー。



『そうね、アンタ達も立派な”黒豹“だったわね』



あたし達も”黒豹“……


その言葉に、あたし達は顔を見合わせ……



「「「うん!!!!」」」



大きく頷いた。

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RUSH!! めけこ @mekeko-427

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