第2章

第56話

一華side




「んー、むーーぅっ」




大きく伸びをして、上半身を起こす。




「良く寝た」




凄く良く寝た。



ここの穏やかな空気がホッと落ち着くからか。



見れば、八千流とハイドはまだ寝てる。



しかもポッカーンと口を開けて。



そのマヌケな表情に笑う。




しかし、大人組。


ひなちゃんと雪代さんは居ない。



確かに一緒に寝たから、もう起きてるらしい。



小さな明かりだけがついている部屋はもう暗い。



おおぅ……結構寝てたらしい。



帰らないと。




「八千流」




八千流を揺する。




「ハッ!?八千の全てをそこに置いてきたぁぁっ」



「何処よ」




何をよ。




「ハイド」




起きた八千流は放っておいて、今度はハイドを起こす。




「ハッ!?戸締まりっ、戸締まりを忘れるなっ」



「オカンか」




ちゃんとしてきたよ。



この双子、寝言と起きる直前にけったいな事をよく叫ぶ。



たまに寝ながら会話してるときすらある。




「起きたか」




スーッと障子が開いてシゲさんが顔を出す。




「「シゲしゃん」」



「まだ寝ぼけてんのか?」




ポヨポヨ話す双子に、シゲさんが笑う。




「ご飯出来たぞ」



「ご飯!!」




パチッと八千流が目を覚ます。




「お刺身……」



「あるぞ」



「よしきた」




ハイドも目を覚ます。




「アンタたち……」



「ガッハッハッハッ!!」



「シゲさん、あたし達はもう」



「なぁーに、子供が遠慮してやがる。料理長がお前の好きなハンバーグも用意してるぞ」



「ハンバーグ……」




大きな手で頭を撫でられる。




「「「いただきます」」」



「それは料理の前で言え」




こうしてあたし達はご飯をご馳走になって帰ることにした。



大広間に行くと




「起きたか」



「おはよう」




雪代さんとひなちゃんも居た。



あたし達が最後だったみたいで、あたし達が座ると皆で挨拶をして。



賑やかに美味しくご飯をいただいた。

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