第1章

第1話

小さい頃。



絵本の代わりにママが話してくれる、パパが作ったって言う"黒豹"の話を聴くのが大好きだった。



そのお話しの中に出てくる皆は活き活きとしていて、目の前にその光景が広がるようでキラキラと輝いて見えた。



だから




"ママ!あたし大きくなったら絶対に"黒豹"に入る!"



"えー?一華がぁ?"



"うん!"



"でも一華泣き虫だからなぁ……"



"うむぅ……、!じゃっ、じゃあ明日から泣かない!"



"明日から"




笑われる。




"今日は……もう、泣いちゃったから"



"そう。一華が思うようにしなさい。けど、パパには内緒ね"



"内緒?"



"パパは多分反対するから"



"えー!?"




ああ……そんな会話をした。



けれど……あたしが中学に上がる前に……



"黒豹"は、解散したー。



総長になる器が居なかったという。




泣かないと約束したあたしだったけど、その時は泣いたっけ……。



そしてあたしは"黒豹"に入ることなく、高校二年のなっていた。




あたしの名前は伊藤一華。




暴走族"黒豹"初代総長、伊藤海斗と凛の娘である。












「一華ちゃーーーーーーーーーーーーん!」

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