六
十五歳になったとある日、
私は任務で潜入調査をしていたその時、
まさか仲間に裏切られるなんて思ってもみなかった。
いや、正確には裏切りでもなんでもない。
“仲間”だと思っていた者が、実は最初から敵だっただけ。
ただ、それだけだ。
だけど……
もう、こう言うの、
うんざりだ。
疲れた……
毎回、毎回
裏切り
裏切り
ウラギリ……
いや、裏切りじゃ、ないか。
元々……敵、だったん……だよな。
最近、本当に間者が多い……
もう嫌……
その時私は油断していた。
……いや、違うな。
きっと心に余裕がなかったのだろう。
気づいたときには……もう、ボロボロだった。
———心も、体も……
気づいたときには、もう遅かった。
私に向かって刃が降りてくる
———— っ、だめだ、避けきれない……!!
その瞬間、
心の中で諦めの気持ちが芽生えたその瞬間、
体が硬直して、自然と目をぎゅっとつむった。
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