第2話

▶主要な登場人物や用語の説明


<登場人物>

【主人公】言森有吾(こともり・ゆうご)/男性/高校生

・黒い髪、瞳は黒。

・制服は崩して着ている。鋭い眼差しで、一見すると近寄りがたい雰囲気。

・大人しく、口数が少ないタイプ。言葉選びが下手。

・本当は心優しいが態度に出にくい上に、外見のせいもあって昔から友人が少ない。

・仲間の輪に入れずにいた自分を助けてくれた幼馴染がいじめられていることに心を痛めているも、現状を変える勇気が出せず自己嫌悪を抱いている。

・一度、こうと決めたら突っ走ることの出来る情熱を隠し持つ。


【ヒロイン】エデ/女性/外見年齢は高校生程度

・白く長い髪(銀)、瞳は青、華奢

・シンプルだが、庇護欲をそそる衣装。上に立つ者の自負が備わっているため、品がいい。

・鏡面世界『エデン・マグナロゴス』で『言の葉の姫(テラー/語る者、恐怖)』と呼ばれる少女。彼女が自身の声で紡いだ言葉は全て『真実』『現実』になってしまうため、心の声(テレパシーのようなもの)で他人と会話する。基本的に唇を開かない。

・自身の住む世界の荒廃に心を痛め、民衆を救うべく立ち上がった強い心の持ち主。

・彼女を守護する騎士や従者、身の回りの世話をする使用人はいたものの、世界の支柱であり象徴であるため、友人がおらず、自分に向き合ってくれる有吾に心からの信頼を寄せるようになる。


【幼馴染】静石奏多(いずいし・かなた)/男性/高校生(主人公と同年代)

・茶色のふわふわした髪、瞳は黒、眼鏡(外さない)

・制服はきっちりと着こむ。賢いはずだが、そこはかとないポンコツ感が漂う。

・有吾を昔から慕う幼馴染。優しそうで抜けて見える外見とは裏腹に、頭が非常によい。小さい頃から空想をたくさん語り、今もなお夢見ることをやめない高校生。

・大人しそうに見えて元気がよく、好奇心旺盛。意外にわんぱく&大胆。

・孤独だった主人公を救いだし、小・中と共に楽しい学生生活を送ってきたものの、大人になるにつれ、あえて空気読むような目をするようになったためか、高校に入って悪意に付け込まれ、いじめの標的となってしまう。

・物語の中盤で主人公の敵として立ちはだかる時には、黒地に赤の鎧をまとう。


【敵】ネヴァー/男性/騎士/20代後半程度

・金の髪、瞳は赤、長身(エデと対になるようなカラーリングとデザイン)

・騎士としての黒い鎧と軍服、使用人の名残である執事衣装。きっかり着込む。隙を見せない。

・エデン・マグナロゴスの守護騎士だったが、『言葉の力』をもたぬ弱者が虐げられている(と感じられる)現状に蜂起、同志と共に体制を変革しようとした人物。掲げた理想は美しいものだったが、言葉ではなく力で民衆を治めようとしたため、エデに離反され、彼女の逃亡に便乗する形で有吾たちの世界へ進軍してくる。

・その根底にある感情は『絶望』と『破壊』。弱者のために戦うというのは建前で、世界を物理的にひとつに均すことが目的。

・かつてはエデの実の兄だった人物。本来ならば、エデン・マグナロゴスを統べる『言の葉の王テラー』となるはずだったが、妹のエデが生まれてからは彼女の力がより強大であることが判明し、ただの市民――妹を公的に守るための守護騎士の座に追いやられた。その際、家族からも見放され、自己の全てを否定された彼は世界に絶望し、世界を否定して破壊する騎士となり果てた。

・絶望に堕ちる前の彼は、穏やかながらも使命感と慈悲に溢れた真面目な人物だった。その片鱗は残っているものの(絶望する者の声を聞いて拾うなど)、今の彼はただひたすらに冷徹な男と化している。


<世界観・設定用語>

☆鏡面世界 エデン・マグナロゴス

有吾たちが暮らす『英端えはな市』の空の向こうに広がる、もう1つの世界。

その中心にすえられた巨大な城を含めた都市の全てを『エデン・マグナロゴス』と呼ぶ。

空を隔てて存在しているが、互いの存在を知るのはエデン・マグナロゴスの住人のみ。

現代でいう言霊(言葉の力)が実際に現実に影響を及ぼす、ファンタジーの世界観。

インフラなどは中世に近いが、言葉によって何でも生み出せるので、生活水準は高い。

『テラー“言の葉の姫/王/王子”(称号は冠される人物によって変わる)』と呼ばれる、強大な言葉の力を持つ人物を象徴として据え、彼or彼女の言葉の恩恵によって平穏が保たれている。


☆言の葉の姫“テラー”

エデン・マグナロゴスの象徴としてまつられる、『語り部』であり、『恐怖』であり、『生きる言葉』。その力は絶対的かつ絶大なため、日常会話すらできないし、許されない。

死者すらも蘇らせるような強大な力と都市を支配する権力を得る代わりに、『約束』を課せられ、それを三度破れば自身が消滅してしまう。

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