第1話 トラックが定番じゃない!?

俺は、夕凪 颯真(ユウナギ ソウマ)

高校1年生だ。

まあ今日は、大人気ゲームの発売日だから、高校サボって、発売1時間前から行列に並んでいるんだけど...


これ300人くらい、いるんじゃないか...


おっそろそろ店の開店時間か?


俺は、店の開店をワクワクしながら、見ていると

店のドアが開き始めた。


その瞬間、並んでいた多くの人が列から外れ、横から割り込もうとし始めた。

石油危機でも中国でも無いんだからやめろよ!!


そんな、俺の心の声は誰にもとどかず、背中に重い何かを押しつけられたように押されて行った。

そして気づいた時には、もう抜けられそうも無い、人の肉詰め状態になっていた。

「ゲーム屋にトイレトペーパーはありませんよ!!」

「何言ってんだ!!とっととどけ」

「私の胸に触れたやつ何処行った!!ぶっぶ殺してやる!!死ねエエエエエエ!!」

これダメだ、皆んなパニクってる。

ちょっと、人と人に潰されて息が苦しくなってきた。

死人が出るぞ。

結構やばいかも。


こうゆう時は、大きく深呼吸しながら、道のはじによって行けば大丈夫だったはず。

俺は人をかき分けながら、横に移動していく。

人が進む流れを逆らって、歩くのは結構大変だ。

俺は無我夢中で生き残る為、数人ぶん殴りながら道の端に向かった。

俺もパニックになってるな、集団ヒストリーてっやつか?

恐ろしい。


しばらく歩くと、人と人の間に白い色のガードレールが見えてきた。

俺は、手を前に出してガードレールに掴まり、俺の体を道の端に引きつけた。

俺は人をかき分け道の端に行くことに成功した。


「ぶっふぁ!!っっっ」

新鮮な空気だ。

やばかった窒息死するところだった。


すると、遠くからウーウーとパトカーの音がしてきた。

警察まで来てんじゃん。


「私のブラとったやつどこ行った!!ぶっぶ殺して」

やる!!死ねエエエエエエエエエエ」

俺の後ろに、物騒なことを言ってる男の人がいる。

うんうん、今は多様性の時代。

気にしない気にしない。

「見つけたアアアアアアア!!ぶっ殺す!!」


...俺は女装しているおじさんのことを、考えない様に思考を停止することにした。


すると背中から強い衝撃がして、ガードレールで前周りするように、体が回って俺は道路に投げ出され、背中を地面に打ちつけた。


空が青い。


そこに1人の人影が映りこみ、遥か彼方に飛んで行った。

あの人死んだな。


俺は受け身をとっていたので、被害はなかった。

ゲームの購入遅れたから、10万円ぐらいの被害は受けてるわ。


道路に投げ出された俺は、体の痛むところが無いか確認しながら、ゆっくり上半身を起き上がらせた。


すると目の前には、白色ボディーで下半分は反対色の黒色の車がウーウーと音を鳴らして近づいてきていた。


「ウーウー??おわっ?」

動画のスローモーションように、ゆっくりとパトカーが近づいてくる。


視界が赤く染まった。

身体が重い。

なんか体が熱いような...





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