レッスン2 本当の飛鳥玲奈の日々
第16話 泥水
ぴちゃ――ぴちゃ――。
短くなった髪の毛からしたたり落ちる泥水。
訂正。
全身から滴り落ちる泥水。
頭からはもちろん手や制服すべてから泥水がしたたり落ちている。
足元には大きな水たまりが出来ている。
もれなく今なら漏らしてもバレることはないかもしれない。
とかそんな飛鳥さんを社会的に終了させてしまうようなことを考える余裕は一応あるが。
もちろんそんなことを俺がするわけはないが。
単にまだ俺が冷静。
冗談を思えるような状況ということだ。
例えが最悪だと思われるが――口には出してないし。誰にも知られていないから大丈夫だろう。
でもそれくらい馬鹿な事を考えないと考えるより先に行動してしまいそうだったので、むしろ冷静な俺を誰か褒めてほしい。
場所は薄暗い個室の中(どこかの倉庫。みたいな雰囲気出しているが。場所は学園内の女子トイレの個室。薄暗いのはたまたま。個室のドアさえ開ければ明るくなるだろう。太陽の日差しが窓から差し込んできており。個室に入るまでは特に薄暗く感じなかった。でも、個室に入ったら電気が付いておらず薄暗かったのだ。けれど別に電気を付けなければいけない暗さではなかったので、電気を付けに行かなかっただけ)。
全身ずぶ濡れの俺。
ブレザーがめっちゃ重たい。マジで重たい。
スカートも足に張り付いてきて気持ち悪い。
ブレザーを来ていたからか。カッターシャツは――まあ濡れてはいるがまだマシ。
ちなみにパンツも――まあセーフだ。
少し前トイレに入ったあと。なんか外(正確には両サイドの個室)で物音がするなーと、思ったら頭上から衝撃が来た。
多分2発あったな。
トイレに入ったら頭上から泥水。
こういうやり方もあるのは知っていたが。さすがにこれは薬水柚希としても初体験だ。
まさか実際にされるとは。
そして、せめて単なる水にしてくれたらいいものを。これ絶対掃除の時間で使った水。泥水だろう。
濡れた制服から。というか全身から雑巾を絞った後の臭いがする。
昨日の楽しい雰囲気から何が起こったら泥水をかぶることになるのか。
そのことを説明するにはとりあえず今日の朝。
飛鳥玲奈としての学園生活が正式に始まったところから話した方が良いだろう。
――にしても臭いぞ。
とりあえず綺麗な水をかぶりたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます