第24話 恥ずかしいんだが?


 当真くんの手がふいに俺の顔に伸びる。


 当真くんが俺の口元から摘まんで取ったのは、ライムの果肉。

 ギムレットには、ライムが半月状にカットされたものが、グラスに乗っかっている。意識が完全に当真くんに向いていたので、絞らずに口につけていたらしい。


 なんか恥ずかしいな。それにしても、ビックリした。俺の顔を触るのかと思った。──あれ、俺はなにを期待していたんだ……。


「これ、すっぱいですけど、美味しいんですよ~」


 お、おい、当真くん、まさかそれを……。


 パクッっといった……。


「んーすっぱぁぁ~~~っい♪」


『ゾクゾクッ』







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