第5話 変化
「ふわぁ…」
僕はあくびをして、布団から起き上がる。
布団を退けて、目を擦って、もう一度あくびしながら、伸びをして。
そして、瞼が重たいけど、僕は、ベットの上で50秒くらい布団を膝くらいまで掛けて、「はぁ…起きるかぁ…」とぼやいて、ベットから立ち上がった。
部屋は白い壁に青い光のエネルギーラインが走っており、近未来的な風景を連想させる。
よろよろとした立ち上がりで、白いパジャマをだらっと着ながら向かったのは、洗面台。
とりあえず、そこで、顔洗って、歯磨きして、そして、今日の当番、セラの部屋へと向かった。
「セラ?入るよー」
「ぐうー…」
扉を開けた先には、大きなベットが一つ。
セラは大体平均で19時間寝ているらしい。
えっと…凄い寝てるなぁ…
こうやって改めて振り返ってみると、本当にセラは猫かな?ってレベルで寝ている。
いや、もはや、コアラかな…
「セラぁ〜起きてぇ〜」
と、僕は、セラを布団越しに揺らす。
ちなみに、セラの寝相はとてつもないほど悪い。
ので、
「セラ起きて〜!!」
「んん…リュウくぅん…だめぇ…そこは…だめぇ…」
と、言いつつ、セラは、僕のその腕を掴む。
「ゑ」
そして、布団の中に引き込まれた。
布団の中は、あったかく、そして、凄い良い匂いがする。
なんというか、お花の匂いだ…
それも女の子独特の匂い…
やばい…これは凄い興奮してしまう…
心臓の鼓動が加速し、色々な所が鼓動に合わせてドクン…ドクンと、揺れる。
暗い布団の中で、僕は生暖かい感触を味わう。
そして、その時、顎の先に何かふさふさとした感触が当たった。
それはどうやら良い匂いの元凶らしかった。
「んん…リュウくぅん…だいしゅきぃ…」
「ぐっ…!!!ほ、ほら起きて…遅刻しちゃうよ…」
「んん…まだ離さないぃぃ…」
セラはとぼけながら僕の体をまるで抱き枕のように腕で抑える。
「絶対起きてるよね!?」
僕は引き剥がそうと思い、その純白の肌に手を伸ばす。
胸は触らない…胸は触ら_
「うへへぇ…」
と、次の瞬間、僕の唇に優しい感触。
頭がふわふわしてきて、体を引き剥がそうと思っても、うまく力が入らない。
「もっとぉ…」
言いつつ、その大きな胸は、どんどんと顔に迫り上がってきた。
あ、待って…
と、そしてその胸の谷間に僕の顔が挟まれた。
あったかい…
今度は、何か母性を感じるホワホワとした匂い。
「ちょまっ___」
と、お腹を離そうとして、今度は、抱き枕のように僕の頭を押さえつけた。
ああ…幸せぇ…おっぱい…おっぱい…ここはエデンですね…………
「って!!!なんで僕は簡単に落とされちゃうんだー!!!!」
リビングに近い食堂にて、僕はそんなことを言いつつ、頭を机に押し付ける。
全く…落されやすさにも程があるだろうに…
「でも、落としやすいところも含めて、あたいはリュウくんのことだいしゅきだよ〜?」
うぅ…!!!!
栗色のボブと、だらしなく着たパジャマ。
右肩が露出して、さらにさらに、服のボタンが二つほどされていないため、谷間が全体の50%ほど見える。
正直、目のやりどころに困ってしまうのが現状…
「どうしたの〜?リュウくぅん…あたいのお胸ばっか見て」
「べ、べべべ別に…胸なんか見てないよ…」
そういうとセラは、少しだけ、その服をズラして、右の乳房が出るか出ないか位まで指で引っ張る。
「っぐ!!!!!!」
「やぁっぱり見てるぅ…女の子ってそういうの案外わかるんだよぉ〜」
「え!?そうなの!?」
だとしたら、あの時や、あの時や、あの時も!?!?
「そうだよぉ〜だから、あの時もあの時も、あの時もぉ〜リュウくんのことなんてわかるんだからぁ〜」
まずい…今度からこっそり覗かないと…
「って!!僕の心を勝手に読まないで!!」
「はいはぁい」と、セラはいうと、僕の頭を撫でる。
まるで小動物を可愛がるように、撫でられる。
別にそんなに身長差はないはずなのに…なぜだか身長差があるような、そんな風に感じてしまう。
「もう………全く…僕は年下じゃないのに…」
「そうだったね〜いやー忘れちゃってたよ〜」
そういうと、一度食べていた朝ごはんをその場に置き、座っている僕の後ろに回ると、その柔らかく大きなものを押し付けて、再び…
「ん…?あれ…なんかあったか…」
と、僕が後ろを振り向くと、そこには、ほぼ上半身裸のセラの姿…
「って!?素肌差分!?」
「欲しいかな〜って思ってね〜」
確かに欲しかったっちゃ欲しかったけど…!!!
しかしながらも、僕には自制心というものがありまして、そしてそれが邪魔をするんですよね。だから、僕はこう言います。
「あっと…さ?お、女の子はそんな簡単に裸になっちゃダメだよ?その…ね?流石にさ?Amazonだったら+16で見れなくなっちゃうんだから…ね?」
「あま…ぞん?」
「ととと!!!とりあえず!!!服着よう?ね!ね!」
「仕方ないなぁ〜リュウくんの為なんだからね〜」
セラはそういうと、制服を着た…
制服の上からでもわかるライン…これはこれで癖になりそうだ…
「ふわぁ〜とりあえず行ってくるね〜」
セラが一つあくびをしたときに、僕は、「行ってらっしゃい!」と手を振る。
すると、セラは一度時計を確認。
まだ6分残ってるなぁ…と呟いた瞬間、僕の唇含め、その唇の中もセラに乗っ取られることとなった…
その状態が多分であるけど5分ほど…
多分というのは、4分15秒ほどしか意識が保たれなかったからである。
「ま、全く…セラは本当に甘えん坊なんだから…」
と、僕は起きたての体を動かして、壁から這い上がる。
本当にアドレナインがドバドバすぎて、バケツ一杯分ほどには溜まりそうだ。
よくよく考えたけど、甘えん坊ってことは坊ってことで、お坊さんみたいに男の子だけに使う言葉なのだろうか…
女の子の場合、坊ではなくて、何があるんだ?坊の反対…嫁?
甘えん嫁?そんな言葉があるのかな…
って!!こんな無駄なことを考えている場合ではないのだった!!!
早くスーツの洗濯をしなければならないのだった!!!
僕は7つほど、スーツをその洗濯機の中に突っ込むと、とりあえず、リビングにてテレビを見る。
まあ、この時間帯はほとんど何もすることなんてないのだけれどもね〜
最近の私は学校生活に慣れてきた気がする…
だって、リョウさんとも普通に喋れてるし…それに他のメタルガールズのメンバーとも喋れている…
入部してから、ちょっと経ったけど、やっぱり、みんなはいい人で、それで、私に優しくしてくれるから居心地も良い…
それにお姉ちゃんも言っていたな…
「リンネは絶対気にいる」って…
お姉ちゃん…
私はぼんやりとメタルガールズの昼ごはんをいっつも食べる集合場所(屋上)にて空を眺める。
座りながら空を眺める。
ぼーっとしながら空を眺める。
青く澄んでいて、薄い煙のような雲が流れる。
まるで液体に溶け込んだ少量の白い絵の具のように、不思議な渦のようなものを巻きなが____
「うわぁ…なんか浸ってる…」
「いひっ!?」
と、私は階段に続く扉の方を見ると、そこには緑色の髪の少女。
コノハちゃんが居た。
「何その声…僕のこと嫌いってこと?まあ、僕もりんねちゃんのことは好きじゃないけど。」
いきなり嫌い発言!!!!
やっぱりメタルガールズにもそういう人は居たんだ…!!!!
「べ、別に嫌いじゃないですよぉ…」
私は半泣き状態で、言うと、コノハちゃんは少しだけ笑みを浮かべた。
「へー…こんなことで泣いちゃうんだぁ…雑魚だな〜!!!」
な、なんて悪意に満ちた笑み!!!!!
そんなに私のことが嫌いなの!?
「う…うぅ…私のことそんなに嫌いなんですか…なんで…なんでぇ…!!!」
「僕はねぇ…女の子を虐めるのがだぁい好きなんだ〜特に君みたいな泣き虫さんは虐め甲斐があるよ〜」
そう言って、私の顔を覗き込む。
「って…本当に泣いてるし…」
「だ、だって…!!!私そんなに嫌われてるのが悲しくて…!!!!」
メタルガールズの人たちに嫌いなんて言われたら…私は…どこに…
「う…ぐっ…べ、別に…本当に嫌いなわけじゃないし…」
なぜか、コノハちゃんは、目を逸らしながら言った。
それは突然の告白だったので、私はつい、「え?」と声を漏らす…
「わ、私はさ…小学生の頃、泣き虫だったせいで虐められてたから…泣いてるやつ見ると、腹が立ってくるの…でも、それは泣いてる人に対してじゃなくて、あの時に何も言えなかった自分に対して腹が立ってて…泣いてる奴の前に立って何もできない自分も嫌…だから、その…」
そういうと、コノハちゃんは、言葉を詰まらせる。
「その…?」
泣き顔で合いの手。
「その…そ、その…は、腹が立ってくるんだよ!!!泣いてるの見てると!!!!りんねちゃんを泣かせたら、リュウにも怒られるし!!!!ほら!!!泣きやめよ!!!!」
そういうと、コノハちゃんはうさぎの刺繍が付いた緑色のハンカチを出した。
「ほら!!!これで涙拭け!!!」
大きな声で言うと、私は、少し笑みを漏らしながらもそれを受け取って、涙を拭いて、
「ありがとう!!!」
と、笑顔で返す。
「うっ…」
すると、コノハちゃんは、少し顔を赤くして「いいよ…」と、返した。
「って!!!お前らも見てるだけじゃなくて早く出てこいよ!!!!」とコノハちゃんが言うと、どんどんと、その階段へと続く扉から他のメンバーが出てきた。
「これが友情…ってやつだね…!!!映えるね!!!!」
涙を流しながらランさんが一番乗りで階段から出てくる。
「女と女…これは百合ですわ!!!」
言いながら次は紫色の髪を手で靡かせて出てくるエリナさん。
「なぜか邪魔しちゃいけんと口を塞がれておったのじゃよ…」
少しめんどくさそうに言うリョウコさん。
「ふわぁ〜眠ぅ…」
あくびをしたセラちゃん。
いつものようにメタルガールズのメンバーは屋上のベンチに座ると、各々が弁当箱を開けた。
そして、箸を取り出してその箸で具材を摘み、世間話やら、リュウさんとのイチャラブ話を聞いたりと、そんな風に、昼休みの時間が過ぎて_
「そういや、リンネはリュウのことどう思ってるの?」
「わ、私…ですか?」
「ほお…そういえば、あまり気にしておらんことではあったが、言われてみれば気になるのぉ…」
「どうなのぉ〜?」
「え…えっと私はぁ…べ、別に…」
と、そんな曖昧な答えを出す。
まだ出会ってから多分それほど経ってないし…そんな急に恋愛的に見るとか…そんなのとか…な、ないし…確かに顔は少しタイプではあるけど…
「でもさぁ、最近リュウって絶対リンネとかがお気に入りなんでしょ?ずるいなぁ…絶対すぐに落されてその後は交尾とか__」
「そ、そんな不純なこと!!!わ、私はしないよ!!!!」
と、慌てて私は自分をフォロー。
多分、少し顔が赤くなっているので、一層怪しさを増すが、それでもフォローはできるだけしなければ!!!!!
わ、私は変態じゃないって…!!!!
「あたいさぁ…思うんだけど、リュウくんとかってすごい変態さんだよね〜だって、自分のこと変態さんとか思ってないんだよ〜?自覚がない人こそ1番の変_」
「そ、それ以上はやめてー!!!!!」
私の心にまっすぐなほどに突き刺さるから!!!!!
「てなことがあってね〜…どう思うよ?リュウくんさぁ〜」
「うんとね…僕って変態なの…?」
「「え?自覚なかったの?」」
コノハとランからの真面目っぽそうなツッコミ…どうやらガチらしい…
一応、純粋系のキャラを貫いてきたはずなんだけど…
「しかしながらも、リュウよ、お主、リンネ以外とは交わっておるのじゃろ?それで純粋を貫くのは少し厳しいのではなかろうて?」
ぐっ!!!!深く胸に刺さる…!!!!!
な、なんだ…つまりみんなが言いたいことというのは、僕が現代の伊藤の誠ということなのか!?
「別に、あたいは一人一人を愛してくれるからいいと思うけどな〜」
「まあ…正直僕も…」
「わたくしもですわ!」
「妾ものぉ…」
「え…っと…へへ…まあ、ウチ…も?」
「す、すごいですね…リュウさんってこんなに…」
と、少し冷えた視線が、僕に向かう。
いや、なんで僕!?別に向こうから誘われたから受けるだけであってそこにやましい思いなんてさらさらないってほどでもないけれども、ベットの中に二人の空間ができたからといって絶対に僕から誘いはしな____
「い、いや…別にいいと思います…その、それの欲と食欲というのはほぼ等しいと聞きますし、生物学的にもハーレムを作る生物はいるわけだし…それこそ、ライオンとかアシカとかはそうなので…」
「僕ってアシカとかと同じだったの!?」
『ウイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!』
と、次の瞬間に大きな音が鳴り響いた。
それは、脳内に危険信号を溢れ出させるような危機が迫っているようなそんな音。
このメタルガールズの基地には警報が6つあり、神の出現に合わせて、その音が鳴り響く。
そして、この音は、30m級以上の神に対してだけなる音だ。
「神…そ、総員!!!出撃準備!!!!」
「「「「「「了解!!!」」」」」」
僕は、声を張って言うと、みんなはすぐにリビングから出ていく。
てか、リンネちゃんも本当に最近は対応力がすごいなぁ…
僕は思いながらも、「ケイ」と呼びかける。
『はい。なんでしょう』
と、合成音声で、AIの「ケイ」の声がリビングに響いた。
「出現した神の場所と、そして神の種類を教えて」
いうと、ケイは、落ち着いた、しかし無機質な声で、『承知しました。』と答えた。
『出現ポイントは111の42です。出現した神はディースです。ディースとは、北欧神話にて、女神たちの総称で、出現した神はその乙女戦士の集合体と予測されます。』
「集合体…だとしたら概念みたいなもの…なのかなぁ…」
大丈夫だろうか…みんなに任せても…
「と、とりあえずみんなのアーマーに情報を送って!」
『承知しました。アップロード完了しました。』
僕は、リビングにあるヘッドフォンを取り、そしてそれをつけて通信機能をON。
『みんな聞こえる?』
耳に響くリュウさんの声。
私は「はい!大丈夫です!」と答える。
続いて、空の中で、みんなが各々「聞こえる!!」「接続良好じゃ」などと答えた。
そして、『ふう』と、リュウさんは息をつくと、キリッと切り替えて『今回はかなり手強そうだから頑張って!』とエールを送ってくれた。
もちろん私たちは、全員で、「「「「「「はい!!」」」」」」と答える。
『それにしても、なんで神が一つの存在に…?ウチそういうの聞いたことないんだけど…』
『わたくしも初めてですわね…こんなこと…』
「そ、それでも、とりあえずは駆除するだけ…という風になるんですよね…?」
『まあ…そうじゃのぉ…』
『あ〜みんな見えてきたよ〜』
と、セラさんが、指さすと、そこには、黒いぐちゃぐちゃとした存在がビルを包んでいた。
まるで街に大量の黒いスライムのようなものが撒かれたような感じ…
『ベタベタしそぉ…嫌だなぁ…僕…』
とコノハちゃん。
『これで戦果を上げた人には僕からの特別ボーナスあげちゃいます。』
と、リュウさん。
『なんか僕やる気出てきた!!!!!!』
と、再びコノハちゃん。
私は会話を聞いて、本当にコノハちゃんはリュウさんのことが大好きなんだなぁ…と思いつつ、腰にかけてある手持ち型10mm口径エネルギー砲を取り出す。
『とりあえず、怪我しないように!!!重傷負わないように!!!エリナは遠距離から!!!リョウさんとランは物理攻撃が有効か確認!!!!無理だったら一時的に中距離まで下がってきて!!!リンネちゃんと、コノハは中距離から砲撃とエネルギー砲で!!セラは二人がダメだった時に備えてガトリングガンを構えておいて!!!!』
「「「「「「了解!!!!」」」」」」
リュウさんの指示により私たちは一気にバラバラになると、まず、1番最初にリョウコさんが、腰にある刀型エネルギー収束ブレードを抜く。
そして、リョウコさんは、背中のエネルギーで形成された翼を広げその黒い液体が足元につくかどうかのギリギリまでの近さで低空飛行。
黒い液体には、リョウコさんの姿が反射して、そして、遠くからでもわかる、ブレードの光の反射が一気に強くなったその時、少しだけディースの膨れ上がった、まるで丘のような場所に、その刀を差し込んだ。
「差し込むのではないのぉ…切り込みに行っとるんじゃ。」
いつか、リョウコさんにどうやったらあんな近くにまで突撃なんてすることがあったのか、聞いた時があった。
その時に、リョウコさんは、
「切り開いて、自分の道を作る。それが妾の行う刀の心得じゃのう。」
と答えていた。
そして、文字通りに、リョウコさんはその丘を切り開き、その間を通る。
リョウコさんが降った刀のエネルギーが、長さ20mほどの断面を作った。
『マスターコアが見つからん!!!頭部はここではなさそうじゃぞ!!』と、通信が入る。
すると、マグマが弾けるように、ビルの根本にあるコンクリートが溶け、そして、私に向かって、そのコンクリートの塊である大きなビルが傾いた。
「う、うわあああ!!!!」
「あぶない!!!!」
と、私が叫びながら、後ろに飛び下がろうとした時、そのビルが一瞬で、青い電光のと共に砕け散った。
どうやら、ランさんがそのメイスをつかって倒れてきたビルを粉砕したらしい。
「あ、ありがとうございます!!!」
『いいよ〜!なかまでしょ!…ってか、見る限り、周りのビルのコンクリートとか溶かしてるようじゃ、ウチのこの、メイスも溶かされそうだなぁ…』
たしかに…接近戦担当であるランさんの武器は、衝撃を、直に伝えさせる武器で、ためには、まずはその武器を当てなきゃいけない…
今はまだ、相手が攻撃してこないから良いけど…
「あ!!メイスの使い方、わかったかもしれません!!!」
『え!?ほんと!?』
「メイスの衝撃波を地面に叩きつけて、あのディースに伝えさせるんです!!!あいつは液体だから…もしかしたら弾き散らせられるかも!!」
『た、たしかに!!!!やってみよう!!!』
と、ランさんは言うと、強くメイスを握りしめる。
『皆!!!空中に!!!』と、今度はリュウさんの声が聞こえた途端、ランさんの握りしめた、青い光の走るメイスが地面へと叩きつけられた。
まるで雷が落ちるような怒号が鳴り響き、一瞬で、100mほどさきまで、地面にヒビが入り、そして、ビルも段々と崩れ落ちる。
「うわあああ!!!!」
私は崩壊するビルとビルの間を通り抜ける。
落ちてくる瓦礫が、私の体を擦るが、特に傷もなく、落ちてくる割れたガラスの破片の向こうで、黒い液体で形成された女神たち、ディースは、液体さながら、空中に飛び散る。
そして、空中に飛び散った黒い液体と、そして、地面に張り付いた液体。
その真ん中に小さいけども、緑色のひし形の宝石が見えた。
「あ!!!ま、マスターコア、露出しました!!!!」
『今回は破壊しますわね!!!リュウさん!!』
『ゑ』
そして、その声が聞こえた次の瞬間、その小さなマスターコアが赤色の一閃の光に包まれた。
横一列まるごと黒い液体は消えており、それはまるで、龍か何かが通りかかったようなそんな一直線の道だった。
そして、その一閃の光は、段々と薄れていき、私がビルから外に出た時、その光の道筋だった場所を辿っていくと、そこにはエリナさんの大きな一本の超大型量子レーザーを右肩に備える姿があった。
そして、その量子レーザーを、一度、天空へと銃口の向きを変えて背中へと移動させると、3m程のパワードスーツの目元に掛かっていたゴーグルが外れた。
そして、そこからは、いつも通りの薄目が見える。
「す、凄い…この威力…」
『ふぅ…とりあえず、皆、お疲れ様!神の生体反応は消滅したよ!マスターコアが採取できなかったのは残念だけど、安全に帰還してきてね!』
それを最後に、リュウさんは通話を切断した。
『にしても…最近は30m級以上の神が多いですわね…』
『なんかウチ…嫌な予感がするような…』
『や、やめてよ!!!そういうの!!!』
『あれれ〜?もしかしてコノハちゃんビビってる〜?』
『ち、違うよ!!!ただ単に僕は言霊ってのを、未然に防ぐためであって!!ビビってるとかじゃないから!!!!決して!!!』
と、空中で言いながら、私達は、そのディースの方向を見た。
すると…そこには、白い煙のようなものが渦巻いていた。
「あれ…なんで…」
「どうしたのじゃ?リンネ」
と、リョウコさんは、地面に着陸した私を見て、続くように、その翼を広げて地面に着陸した。
「え…いや、なんかおかしいなって…」
「おかしい…とな?はて…妾の記憶もそう良いものでは無いが…おかしいとは…一体何処のことを言うのじゃ?」
何か、感じる違和感…そうだ!!!これだ!!!!!
「その、普通だったら神の死体って残るじゃないですか…でもなんで、今日は煙に…?」
と、私が首を傾げた次の瞬間だった。
「危ない!!!!!」
バアアアアアアン!!!!!!!!!!
リョウコさんによって後ろに突き飛ばされた私。
その前で2つの光が輝いていた。
1つは、リョウコさんの刀型エネルギー収束ブレード。
そして、もう一つは2m程はありそうな、柄の斧の刃に走る赤色の、いや、血のような色の光だった。
多分、名前は手持ち式エネルギー収束アックス…
でも、本来ならこれは…緑や青色の光になる筈…!!!!
「ふんぬ!!!!!」
と今度は、リョウコさんがその刀型エネルギー収束ブレードで、その斧を弾き飛ばすと、光で見えなかったそのアックスをもっていた人物の姿がはっきりと見えた。
青い髪と、あの夜に現れた、あの黒い鉄の羽をした…正体不明の女と同じゴーグルをしている。
多分アーマーを身にまとっていることから女と推測できるけど、アーマーのしたには白と黒のメイド服を身にまとっており、その冥土の胸には緑色のマスターコアではなく、赤色のマスターコアがはめられていた。
そして、その女は、鉄でできた視界ゼロのゴーグルの耳元についているボタンを押すと、その瞳があわらになった。
青く、しかしながらも、光を帯びてない、希望とかそういう言葉が似つかわしくないなにも感じていないようなそんな無機質な目。
「妾らをいきなり襲うとはどういうことじゃ…?」
「すいませんでした。しかし、神…いや、化物の気配がしたもので。」
「わ、私達は化物なんかじゃ!!!」
「いいえ。私の考えに背く人は全員、化物です。」
異論は認めない。
目を見ただけでわかる。
そんな雰囲気を纏っている。
「お主の考えなどしらぬ。それに、背いているかもわからないじゃろ!!!」
「いいえ。あなた達は背きます。なぜなら、私が普通じゃない…らしいからです。」
まるで他人事とでもいったかのように、青髪の少女は空を見上げる。
「人間というものに感情は無い。結局はプログラムされているだけ…どうせ貴方も、操り人形なんでしょう?」
「え?」
「失礼。では、私はこれで。」
と、少女は、そのメイド服をなびかせて、私達に背中を向けた。
「そういえば、ディースという神が恐ろしい姿で現れる時は、破滅と不吉の予兆…だとか…」
その女の人は言うと、煙の中へと消えていった。
「な、なんだったんだろう…あの人…」
「ふぅ…無事にミッション完了〜」
僕は、通信機を外してそれを机の上に置いた。
「ケイ、ありがとう!お疲れ様ね!」
『はい。お疲れ様でした。龍渓一蘭門様。』
ケイは言うと、画面を消す。
「ふぅ…皆と後でなにしよっかなぁ…」
僕は考えながら、少しだけ、頭を机に広げた腕に埋める。
ここ最近、みんなといっぱい遊べてるなぁ…
もう…ここに来てから何年たったかなぁ…
最初は1番にエリナが来て、あの頃はまだ身長も低くて、可愛げがあったし、ランだって、最初は根暗だったし、それにリョウコさんも、常識人なんてとても言えなかったし、コノハも最初は泣き虫弱虫だったし…
みんなこの数年とかで成長しちゃって…
僕は2センチ程の首飾りにしているマスターコアをポケットから取り出し、そして、手のひらの上に置いた。
「どう思う?アズリア…僕…いや、俺、めっちゃモテちゃってるよ…」
隆一くんがモテて…なんだか私も嬉しいな!
「そっか…ありがとね」
僕は、その石を机の上に置き、そして、顔を上げる。
立ち上がって一度背伸び。
「ふわぁぁ…」
さてと、皆を待つとしよっか___
「ぐはっ!!!!!!!」
それは前触れもなくやってきた。
お腹…いや、内臓に痛みが広がった。
口からは血が溢れ、そして、その痛む場所を見た。
少しだけ顔を下に下げると、そこには、なにか黒いものが、お腹と胸
いや、胴体に8本ほど細い物が突き刺さっている。
眼の前の黒い暗転した大画面のモニターを見る。
反射して僕をまるで粘土のようにして指を貫通させている人形の怪物…いや、神の姿が写っていた。
固定されて…動かない…
僕は、必死に後ろをむこうと、首を捻らそうとする。
捻ろうと思っているだけで、多分、全く力が入らず、後ろを振り向けない。
「こんにちは。隆一くん。」
と、その時、聞き覚えのない女の声がした。
「これ…ゴフッ!!!!」
と、僕が喋ろうとした時、その神は、僕を人形のようにして持ち上げた。
「おおっと!!ウラノス!!まだ喰うな聞かせたい話があるんだ。」
「£。。] £:
ウラノス…サトゥルヌスの方が絵面的には合っていそうだが…
「いや、あえて嬉しいよ。隆一くん。あ、今は龍渓一蘭門なんだっけか?まあ、どうでもいいよね。そうそう。要件を伝えておくと計画がもう最終段階らしいよ。まあ、君には関係ないことか…」
計画…最終段階…
「まあ、だからさ、その宣戦布告というか、まあ、そういうことだよね。うちのマスターが君には知ってもらいたいらしく、言わせて貰ったよ。」
その黒く染まった司令室の画面に反射したメイド服を纏った黒髪の女は、言うと、リビングの扉を開けた。
「要件はそれだけ。まあ、メイドの土産かなんかだと思っていてくれ。じゃ」
そして、女は1本指を上から下へと下げると、涎を垂らした神、サトゥルヌスが、僕を持ち上げた。
「う…ま、待って!まだ___」
グチャリと、部屋の中に血が舞い散り、そして脳みそが舞い散った。
続いて、グチャリと、生々しい音がなり、腕が引き裂かれる。
右腕のつぎは左腕。
グチャリ、グチャリと体は、余すこと無く食べられる。
部屋にはいっぱいの血とその他の液体。
そして、両手と、刃に血のついた怪物だけが残った。
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