テーマ: まだ知らない君
最近気になる彼女に変化が起きた。
正確に言うと、彼女の連れに変化が起きた。
なんとなくスッキリしてきたのだ。
それに合わせて交友関係が変わった。
クラスの余り誰とも関わっていないような、
陰キャという扱いになってる女子と
二人で話している姿を見る機会が増えた。
彼女の友人は彼女ほど容姿に優れていない。
どちらかといえば陰キャ寄りの見た目だが、
陰と呼ぶには癒しオーラが強い。
周りには引き立て役として連れを選んでるという
陰口を叩く奴もいる。
そんな状況ではしんどいのかもしれない。
似たようなレベルの容姿の同級生といる時、
“同志”という空気を醸し出していることもあり、
彼女も無理に割り込めないようだ。
とはいえ、クラスの目立つ美少女ではあるし、
コミュ力弱い訳でもないので、
一人になっていることはない。
ただ、今までべったりだった二人組が
時々別のグループになる機会が増えただけだ。
よくあることだと思っていたら、
よし!がんばろー!と
陰キャの二人が声を揃えて互いの手を合わせていた時
見てしまった。
憤怒というか嫉妬というか泣き出しそうというか。
見間違いかと思うくらい一瞬で終わったが、
彼女の顔が確かに歪んだ。
まだ知らない君がいるのだな。
驚いたが、それだけだった。
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