第7話 食べ物は有りか無しか
いつぞや公園のベンチで女子二人、お花見していたのです。
一時間以上経った頃でしょうか、お隣のベンチにいたお爺ちゃん二人がこっちに来ました。
「俺らもう帰るんだけど、これ手ぇ付けてないから、良かったら……」
差し出されたものは、コンビニのビニール袋で、未開封コンビニおにぎり二つ(梅と昆布)、ミネラルウォーターが入っていました。
「悪いからいいですよ〜、私はおやつ一つ残らずもう食べてしまって、なにも交換できそうにありませんから、もらいっぱなしになっちゃう」
的なことを言うと、そんなんいっからどーぞ、とそのままいただいてしまいました。
そのとき横にいた友人は、終始凍り付いたように、無言で固まっていました。
くれる人もさることながら、もらう私も信じらんない、といったところでしょうか、雰囲気から察するに。
一個食べる〜? と一応聞くも、もちろんNO。
この件には触れたくないようです。
数年前に新しく友達になった女性で、数回お出かけしたこともあるのですが、残念ながら、今はご挨拶程度で遊びのお誘いはありません。
寂しいですが、もっと気の合う仲良しさんができたようです。
日本で、健全な場所で、周りに目撃者も多く、明らかに怪しい部類の人じゃなく、敵意害意も感じられない。
未開封で、パッケージのクリーンさ賞味期限や違和感を確認した上で。
梅と昆布腐りづらいしって、食べちゃった私はヤバい人ですかねえ。
完璧に密封されて見えるものだって注射針で毒も仕込めるから捨てるべき! って意見もあります。
このご時世、お子さんに対してならなおさら怖いですよね。
まあ私はぷりぷり魅惑のお年頃……ではなく、今や若過ぎないレディですけど。
親の知り合い、立ち合いのもとですが、自分にとっては知らない大人たちに始終食べ物プレゼントをもらって育ったので、うっかり警戒心が麻痺してるのかしら……。
昔馴染みの友人相手なら、
そもそも見知らぬ隣の人に食べ物差し出されるいい歳の大人は、あなた以外そうそうないわぁ、だそうです。
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