第33話
スジャータは魔物のお肉を持って意気揚々と広場に向かった。
「あ、おはよー」
「おはよう!あれ、私が最後じゃないよね??」
広場には既にたくさんの人が集まっていてスジャータは慌てて空いている台に急いだ。
「うーんどうだろ?」
「皆楽しみにし過ぎて早く来ちゃっただけだから」
きゃっきゃと笑い合う同年代の子達は、以前はバラバラに各国を回っていて顔を合せたのも数回と数える程度だったんだけど、最近は女神様のお陰で平穏で楽しく毎日顔を合わせられて、女神様が流行らせた女子会っていうのを数人で入れ替わり立ち替わりで開催してすんごく仲良く平和に過ごさせて貰ってるのよ!
日々の食糧や水を心配しながら生きなくて良い生活マジ最高ーっ!!
私?
勿論女神様教の信心深い信者よ、ふっふっふーん♪。
それで今日は何と!
女神様主催の魔物のお肉を使ったお料理教室が開かれる日なの!!
自分達で持参するのは魔物の肉だけで良いって言うから参加しやすいし、女神様の故郷のお料理ってとっても美味しいのよね。
是非覚えて帰って旦那様に腕を振るってあげるんだからね!
このイベントは・・・かれこれもう15回目だったりするけれど。
その都度全然違う料理が紹介されるから皆欠かさず出席してるのよね。
———残念ながら最初の3回までは国の主要な方達が習って、その後私たちに広げるって手法でやってたんだけど。
“私達も女神様とお話したいっ!”“アデル様達ばっかりずるいっ!!”て言う意見が殺到したのよね・・・私も声を上げた一人だし。ふふん。
ここで交流していずれは私達の女子会にも参加してもらう事が仲間内での最近の夢なの!
今はその他大勢の1人だし、まだまだ話した言葉も少ないし女神様から見たら薄い認知度かも知れないけど!徐々に距離を詰めていって仲が深まって行くように頑張るわよ、えいえいおーーー!!!
———内心そう燃えているのはスジャータだけでは無いので道のりはかなり厳しいが諦めなければ何とか・・・なると良いよね。
・・・因みに本日の献立はミンチ系数種であった。
チーズインな煮込みハンバーグが大層人気で、その美味しさで理性が吹っ飛ぶ者が続出した・・・道のりは、かなり程遠かった・・・。
「オレ、これだーい好きぃーっ!」
にゅい〜〜〜んっっ!と、とろけるチーズを伸ばして大興奮なお子様アガラの頭を思わずなでなでする・・・うん、可愛い。
私もこのとろけたチーズとハンバーグから滴る油と周りのソースが絡まったマリアージュがとってもお気になので喜んで貰えて感無量よ。
「後ねー、作る時にやったジョウロでちょろちょろ〜って水やりしたのも楽しかったー!」
そうそう。
折角皆が買ってくれたジョウロなんだけど・・・いや、好きに使ってくれて全然良いんだけど皆が皆、お互いの頭にチョロロって水かけてきゃっきゃして遊んでるからさぁ・・・そうじゃ無い感凄くてモヤっちゃったから、料理教室を使って本来の使い方をレクチャーしてみたのよね。
胡椒とかナツメグとかの種を配ってこちらで用意したジョウロを使って種にしゃわ〜〜っとお水を掛けたの。
私の指示に従ってアガラが楽しそうに水やりしてるのに癒されたわ。ふふふ。
皆もこっちで水入れた状態でスタンばってたジョウロを手に取って真似して水やりしてたから、今後は正しい使い方してくれるんじゃ無いかと期待中なのよ。
どうなるかはもう個人にお任せするけど。
その後は皆で定番のニョキニョキの踊りを完遂すれば、味付けで使う調味料がそれぞれ完成よ。
「あ、それ皆後でそれぞれ持ち帰ってねー」
と言い渡して置くのも忘れない。
砂漠地帯でも育つ様に改良済みだから今後も水やりさえしっかりしておけば家のお庭で育つからねぇー。
こういう調味料系ってすり潰して粉にして使う事が多いから、食感のザリザリが未だに消せてなくても気にせず使える所が最高なのよね、うん。
その他にも肉団子とか、そぼろとか。餃子とかも作って大好評で終わった。
アガラも始終笑顔で作って食べてたし。
必要な素材はその都度生やした。
時間だけはたっぷりある事だし、家に帰ったら皆自分で全部揃えて作らなきゃだからね。
勿論餃子の皮から作らせたわよ。ほっほっほ。
料理指導中、キュー⚫︎ーのあの料理番組で流れる“ちゃらちゃっちゃちゃちゃんっ♪”って言う音楽が頭の中で常にリフレインしてたけど、作る行程は何かちょっと料理って言うよりマジック寄りだったかもね。ふふふ。
わさわさっと植物が瞬時に生える様子って結構シュールなんだもん。笑。
今回のお料理教室も無事にしゅうりょーうっ!です。
毎回大好評を頂いちゃうのでやり甲斐しか無いんだよね、えへへ。
・・・さて、明日のスローライフはまた皆を巻き込んで何をしようかなぁ?
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