第10話 去年同様親戚の命日に満開の桜

4月6日(日)

【お城公園の花まつりのお茶会のカレー】

カーチャンがお城公園の花まつりのお茶会とバーチャンのお見舞いから帰ってきて、お茶菓子は三色団子だったわとのこと。カーチャンはおゆうごはんのカレーライスを調理していた。おゆうごはんのカレーライスが楽しみなんだねぇなどと喫茶店エリアでおはなししつつも、ゆったりとゆるやかな花まつりのお茶会のおゆうごはんにはふさわしいかなとは思う。しかしまたアレルギー性なのだろうが、ヒノキ花粉か何かによる咳き込み発作が出てきて……今日は本当にしんどいかなぁ……けんじゃはお部屋に戻って、ちょっと安静につとめた。

おゆうごはんのチーズインハンバーグカレーライスにりんごにグリューワインティーとライチルイボスティーといただいて、ジエノゲストと泌尿器科と院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、けんじゃのお部屋にて一日を終えて、眠りに就くのだった。

4月7日(月)

【桜流しって程でもなかったので】

桜流しって程でもなかったので、今日も引き続き満開の桜が見れそう。夜間発作で咳き込みがあって目を覚ましたので、ピーエルをグリューワインティーで服薬して、二度寝。

五時前に目が覚めてライチルイボスティーを飲んで、ミントルイボスティーを煎れて、空のティーポットに注いで、冷蔵庫で冷やしておこう。

本日のエーデルワイス流モーニングは家庭菜園の花山椒のお弁当とカレーうどんとモロッコミントルイボスティーといただいて、まったりと。

そうして窓辺とお庭と教室棟の鉢植えに朝の灌水作業などを済ませて、ウグイスなどの小鳥たちが歌うお庭を見上げながら、朝陽がさんさんと降り注ぐ木洩れ日の中で、美しい春のお庭を見つめた。花海棠に山吹やムスカリに水仙に花山椒や椿が美しく咲きかおる麗しのお庭で、しばし基礎体力を維持すべく軽めの運動やガーデニングをたしなんだ。

春……春は美しく幻想的でこの世の楽園のようであった。

梛ちゃんがくれた画材のコピックチャオ七十二色が思いのほか良かったので、ただ劣化が激しくメンテナンス必須だったので、補充したのが昨日、届きましたので、ぼちぼち色塗り再開しますね。素敵なクリスマスレターになるといいなぁ……などとけんじゃのお部屋にて療養中の身ながらけんじゃはクリスマスレターの事を考えた。ここはファーザークリスマス市国にあるクリスマスタウン……スペインの村にモンマルトル通りに面した喫茶店のなごりが残る教室の一室にけんじゃのお部屋はある。

そう生きていくためのフィロソフィー……シエスタ文化と共に今もなおファーザークリスマス学園の写本室にはけんじゃの描いた作品が保管されている。

ゆうしゃとけんじゃというカーチャンが育みし永遠のキッズなのだ。

悠久の時を越えてなお光り輝くファーザークリスマス写本の一部としてクリスマスタウンに古来よりこの地に伝わっている。

ガーデニングをこよなく愛したゆうしゃとけんじゃのおうちと教室棟とガレージと共に……。

そうして昨日、届いたコピックチャオ七十二色セットを開封して、蒼焔の艦隊のC・フェイソン(水着クルー)とはいふりコラボクルーの彩色工程に進み、猛烈なスイマーにも負けず、何とか二枚彩色して一段落ついた感じで……八十年後のこの日なら……みたいなのはあります。そんなふいんき(何故か変換できない★)で二枚仕上げて、物凄いスイマーがやってきて……これ以上進めるとミスりそうなので、今日はこの辺で……と思ったけんじゃのお絵描きタイムだった。

らんらんちはお祭り屋台風焼きそばにミントルイボスティーといただいて、ピーエルを服薬して、風邪っぴきかもしれないので、安静めに過ごすことにしたけんじゃはお部屋にてお昼寝タイムの時間帯にきっちりはやめに治しておきたいところだなぁと思った。

とても過ごしやすい午睡の時間帯にシエスタ文化のあるスペインの村の文化に親しみつつ、今日は二枚仕上げて、カーチャンにも綺麗に塗れているじゃないと褒められて、ラフ画風ではあるけど、コピックだとこういうラフ画は綺麗に決まるんだよなぁとしみじみ感じたおろしたてのコピックチャオ七十二色はさすがに色のノリが良かった。いつものコピックって感じでインク漏れもご愛嬌かな。

晴風カレーや蒼焔の艦隊をしみじみ思ったけんじゃのシエスタタイムだった。

平穏な季節に灌仏会の彩りを明日に添えてスズノヤ寺院の満開の桜が去年同様親戚の命日に満開になった。

八十年後の満開の桜が……慈しみ深く澄んだ青空に映えて凛然とした花姿は日本庭園のなかで有終の美だと思う。

けんじゃはスイマーと戯れつつ、けんじゃのお部屋にて、おゆうごはんの時間帯まではやく風邪っぴきを治すために眠りに就くのだった。

【聖年のクリスマスレターの原稿を描きながら】

今年は戦後八十年後の親戚の命日に聖年のクリスマスレターの原稿を描きながら思った。クリスマスは聖年なので盛り上がると良いですねとクリスマスレターの原稿の彩色工程を再開して二枚仕上げて、綺麗に塗れたので……ふとそんな風にも思えるのだ。

ハイティーはレモンのパウンドケーキにラベンダーグレイスルイボスティーといただきながら、けんじゃのお部屋にて午睡のお茶会は夢微睡むかのよう。

おゆうごはんのミートソース焼きに玉子スープにラベンダーグレイスルイボスティーといただいて、ジエノゲストと泌尿器科とピーエルとロキソニンと院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして、神きゅんのうがい薬でうがいして、けんじゃのお部屋にて一日を終えて、眠りに就くのだった。

陽は美しく黄金色に暮れなずみ、スペインの村のモンマルトル通りにある喫茶店のなごりが残る教室棟とガレージとゆうしゃとけんじゃとカーチャンとジーチャンのおうちに繋がるシドニーの街エリアとスペインの村にあるモンマルトル通りはドッキングしており、まるやま豆腐の田楽茶屋のおじいさんとおばあさん……それにお城公園の下り坂から露店通りに面した桜並木は満開で市庁舎前マルクト広場があり、街並みはダイナミックかつ異国情緒のある城下町なのだ。

夜のスペインの村の街並みへと移ろいゆく景色を眺めながら、けんじゃのお部屋にてまた一日が終わろうとしていた。

美しくライトアップされたお城公園の桜や露店通りの桜並木は満開で……とても美しい心揺さぶる光景だった。とても幻想的で異国情緒のある城下町で……ゆうしゃとけんじゃは日々を穏やかに過ごしていた。ぬくもりの里のような……そんな穏やかで牧歌的な春の城下町で……。

4月8日(火)

【灌仏会】

本日のエーデルワイス流モーニングは机の上の白米に家庭菜園の花山椒のお弁当と鶏ガラスープの豚骨醤油ラーメンとジャスミン茶とラベンダーグレイスルイボスティーといただいて、まったりと。

そして窓辺とお庭と教室棟の鉢植えに朝の灌水作業などを済ませて、ウグイスなどの小鳥たちが歌う春爛漫なお花畑であった。

駄菓子菓子けんじゃは朝一番でくたくたであり、ピーエルの服薬を必要としていた。ジャスミン茶といただいて、鉄製の椅子がベキン★と嫌な音を立てて傾いた座席部分を見てけんじゃはアイヤーと思った。笹食いに?粉芝に?碌々例話と。

ピーエルのチカラでむっくらと元気になってきた所で、今日のマルクト広場の特売の市に朝から出かけたカーチャンはホクホク顔で一時帰宅。ゴミ当番のあとまたいくらすぃ。

という訳でイレブンジスはバゲットにアップルパイにヨモギパイにお寿司をジャスミン茶といただいて、けんじゃのお部屋の椅子を交換して、立食状態は回避できたけど、やはり風邪っぴきなのかイレブンジスにはくたくたで再びピーエルの服薬を必要としていた。駄菓子菓子、就寝前にとっておきたいので、今日の日記は体調を崩しているのでおやすみかな……。

今日のマルクト広場の特売の市は海のお魚ちゃんが良いのが買えたみたいで何よりだけど、けんじゃの身体は風邪っぴきなのかものすごくガタガタな状態だったので、当面の間の休養を必要としていた。

しばらくけんじゃのお部屋にて午睡の時間帯を安静めに過ごしていると、比較的体調はマシにはなってきたので、今日は無理せずお部屋できちんと休養して体調を整えなくてはならない。ので、じっと安静につとめるのであった。

おゆうごはんの海のお魚ちゃんが楽しみだなぁなどと思いつつ、今はきっちり午睡の休憩を設けて、安静めに過ごす一日はなんだかんだ言って平穏なマルクト広場の特売曜日であり、楽しい一年間の思い出にひたるけんじゃのお昼寝タイムだった。

おゆうごはんの海のお魚ちゃんに家庭菜園の花山椒の佃煮に白米にだいこんと花山椒の煮物にりんごにジャスミン茶といただいて、ジエノゲストと泌尿器科と院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、けんじゃのお部屋にて一日が美しく暮れなずみ黄金色に染まるお庭の景色を眺めながら、一日を終えて眠りに就くのだった。

今日はエブでなかなかに有意義なすこしふしぎなお絵描きタイムを楽しめたのはいつぶりなんだろうか……みたいな。

けんじゃの感性はアップデートされた感があった。そんな一日を過ごして夕暮れ時の景色を見つめながら、療養生活も平行しながら着実に過ごした。そんな灌仏会らしいすこしふしぎな一日だった。

日々は穏やかでたおやかな慈しみにあふれて……人々の優しさや思いやりをしみじみ感じた良き夕べに思いを馳せて……けんじゃは夢世界への扉を開くのだった。おやすみなさい良き夢をと仲間と会話を交わして眠りにつく……そんな愛情にあふれた灌仏会らしい素敵な日だったなぁとけんじゃは思った。

これもきっと素敵な思い出の欠片のように夜空に煌めいて月夜を照らすお星さまのようにけんじゃは笑った。

4月9日(水)

【花山椒のお弁当とバゲット】

本日のエーデルワイス流モーニングは家庭菜園の花山椒のお弁当とバゲットにジャスミン茶とライチティーといただいて、まったりと。

そして窓辺とお庭と教室棟の鉢植えに朝の灌水作業などを済ませて、ウグイスなどの小鳥たちが美しく歌う春のお庭でしばし基礎体力を維持すべく軽めの運動やガーデニングなどをたしなむゆうしゃ一行だった。

今日はイレブンジスにカルボナーラとスミレルイボスティーをいただいて、おゆうごはんの時間帯までエーデルワイスの先生とカロル先生にお勉強をみてもらいながら一日を実り豊かに過ごす予定でいた。

けんじゃの体調も今日は上向きでみんな揃って喫茶店のなごりが残る教室でお勉強をしていた。途中シエスタ休憩などをはさんでみっちりおゆうごはんの時間帯まで出来たらよいね。そんな感じの一日になりそう。

第一話は約三万文字未満でうまくまとまったので、本当は二万五千文字位で綺麗にテキストを纏められたら理想的だけど、ちょっと無理で、そこから約五千文字で第一話としては綺麗にオチをつけられたので良かった。

さてこの第二話は二週間分位のボリュームはありそうだからイースターマンデーあたりまで書けたらタイトルの伏線は回収できそうだね。

けんじゃは喫茶店エリアでスミレルイボスティーを煎れて、空のガラスのティーポットなどに注ぎ分けて、一部を冷蔵庫で冷やして、みんなでスミレルイボスティーを軽くいただきながら、お勉強を頑張った。

今日は今の所調子が上向きなので、ピーエルを減薬しつつお茶で乗り切れるかもしれない。ハーブティーの飲みあわせってなかなかおもしろい物があるなぁ……けんじゃはそんな風に不思議に思うのでした。

冷やしたスミレルイボスティーを水筒に注いで、スズノヤ寺院までお勉強合間のリフレッシュにお散歩すると、満開の桜は少し葉桜になってきて散り始めかなと。桜の花びらが舞う庭園で美しくも幻想的な花姿が楽しめた。

けんじゃのヒノキ花粉もあるしほどほどで教室に戻って、喫茶店エリアでイレブンジスの支度をみんなで手分けしてする。穏やかなモーニングの真髄なのだ。

イレブンジスはカルボナーラとスミレルイボスティーをいただいて、しばし午睡の微睡み感がほんのりと心地よい、大絶賛シエスタ日和のシエスタ休憩の時間帯をゆったりと過ごすのだった。

青空に飛行機雲が爽やかに映える……そんな季節の上空を通過する航空機群を見上げて、けんじゃのお部屋へと戻って、きちんとお昼寝タイムを設けて、休憩するのだった。

日々はたおやかで彩りの美しいお庭の花々が春風にそよいで……爽やかなかおりをふりまく……ナチュラルガーデンの彩りが心地よく、けんじゃの心の世界を優しく育んだ。

イレブンジスにカルボナーラとスミレルイボスティーとライチティーといただいて、シエスタ休憩の時間帯へと移ろいゆく景色を眺めながら、けんじゃの心景色はとても美しい色彩を描いていた。梛ちゃんがくれた画材でスケッチブックに描きとめて、色を塗り、画材を乾かして……こんな日常が三年間近く続いている。

あの晩、サンタ・グラーフに背負われて訪れたファーザークリスマス学園での生活も今春で三年目に入るのだ。けんじゃはこの三年間、サンタ・グラーフにとても感謝していて懐いていた。サンタ・グラーフはファーザークリスマス学園で美術部の顧問をしている美術の先生だ。船舶に関する免許をいくつも持っていてマリンスポーツが好きな一見美術部の先生らしかぬ体育会系の爽やかイケオジである。

普段はサンタ・グラーフという概念に導かれてファーザークリスマス学園でサンタクロースのひとりを演じているので、仮面をつけてコスプレしている……その姿はどことなくサンタさんの格好をした暗黒卿に似てはいる。

そんなものだから子どもたちからも絶大な人気があり、サンタ・グラーフのお絵描き教室は古くから人気があった。同じモンマルトル通りにサンタ・グラーフのお絵描き教室はある。

エーデルワイスの先生はけんじゃにその話を教えてくれて、美術部でもいいし、同じモンマルトル通りの町内にあるお絵描き教室でも良いかもだしとスミレルイボスティーとライチティーをいただきながら、シエスタ休憩の時間帯はとても楽しく過ごしていた。

けんじゃは喫茶店エリアでエーデルワイスの先生とカロル先生からそんな案内を受けてますます新学期が楽しみになった。まるで子ども心をくすぐる童心に還るような……日々はけんじゃだけではない。みんなにとってもかけがえのない宝物のように煌めいて見えるのだった。

遥かな地平線へと続く旅路のように夜空をオーロラのように彩るかのようで、けんじゃは毎日が楽しかった。体調さえもっと元気であればどれほど素晴らしいだろうか。それとも欲張りで、人はそのくらいでバランスが取れているのだろうか。

いずれにせよ、けんじゃは毎日を楽しく過ごしていたので、エーデルワイスの先生もカロル先生も安心して面倒をみれた。

子供が幸せな世界が一番だよねとエーデルワイスの先生とカロル先生は子供時代が楽しかったからこういう仕事を選んだのだと、けんじゃに話した。次の世代に同じように続いて未来へと継承されてほしいものだねとエーデルワイスの先生は青空に澄み渡る桜花が似合うお花見スマイルで笑うと、食器をふきながら、けんじゃの遊び相手になってあげるのだった。

まるでいつかどこかでみた景色、エーデルワイスの先生の子供時代のようにも思えて愛おしい世界がそこにはあった。穏やかな海の景色が広がるスペインの村のモンマルトル通りの喫茶店のなごりが残る教室の喫茶店エリアで……幸せだなとエーデルワイスの先生とカロル先生はそんな風にけんじゃの遊び相手になりながら思ったという。

日々は穏やかで慈しみ深く……慈愛に満ちた聖母子像のようで、聖家族という言葉がやはりしっくりとくる。

シエスタ休憩の時間帯をそんな風に過ごしていたら喫茶店エリアにカーチャンとジーチャンがやってきて、ゆうしゃとけんじゃのおばあちゃんが最期、しあわせな生涯を閉じようとしている、そんな眠りから覚めぬ、眠るように亡くなるかもしれないので……ちょっと保養施設まで行ってきます。けんじゃの体調が外出で具合が悪くなるので……帰りは遅くなるかもしれませんが、よろしくお願いしますとエーデルワイスの先生とカロル先生にカーチャンが伝えると、ふたりは気にせずゆっくりと看取りを……と告げて、カーチャンとジーチャンはおばあちゃんの看取りに出かけた。

ゆうしゃとけんじゃはけんじゃの体調が不安定なので外出は控えることにしたので、ゆうしゃはけんじゃの体調にあわせるように一緒に残るのだった。

おばあちゃんとひいおじいちゃんが見せてくれているんじゃないかな、このとても素敵なファーザークリスマス学園の世界は……そんな風にゆうしゃとけんじゃのマグカップにお茶を注ぐと、優しくふたりの頭を撫でるエーデルワイスの先生とカロル先生だった。

人生は短いとセネカだったかに例えて神父さんはクリスマスのお茶会で煌めく六等星亭でおはなししてくれたが、ファーザークリスマス学園の四十日の春休みとゆうしゃとけんじゃのおばあちゃんのお葬式はやはり重なるのかもしれないねと、きっと神さまが呼んでいるんだよと四十日の春休みにそんな風に思う。

おばあちゃんは本当にしあわせに生きて、しあわせな終末期を迎えて眠るように旅立つのかもしれない。しあわせな人生だったとゆうしゃとけんじゃもそう思う。穏やかな天国へと続く階段を昇る……その階段はミュゲであり、おばあちゃんがこよなく愛した特別なお花だ。ミュゲが咲く頃……そんな風に喫茶店エリアで過ごす一日は、小鳥たちが歌う春のお庭がよく見えて美しい。

春は出会いと別れの季節……聖週間を前に……今年はそんなイースターになりそうだねとゆうしゃとけんじゃの精神は割と落ち着いているように見えた。

それはエーデルワイスの先生とカロル先生みたいな見守りの存在があるからかもしれない。カーチャンとジーチャンは安心してゆうしゃとけんじゃを預けて、ゆっくり最期の看取りに出かけたり、そのあたりはなんとなく本人達も察していた。喫茶店エリアがとても素晴らしい教室の中で……。

そしておばあちゃんはしあわせな人生を生きてしあわせな終末期で最期は夢を見ながら眠るように天国へと旅立ち……しあわせな一生を大往生したのだった。

そんな知らせをカーチャンから聞き、エーデルワイスの先生はスナミナ丼とサラダを添えてスミレルイボスティーをゆうしゃとけんじゃのマグカップに注いで、おゆうごはんをカロル先生と喫茶店エリアで囲んだ。

そしてジエノゲストと泌尿器科とワイパックスとピーエルと院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、おばあちゃんが旅立ちの扉を開いたのだと、そんなおはなしをしながらけんじゃのお部屋にて一日を終えて、眠りに就くのだった。

おばあちゃんが夢枕に立ってこの美しい春のお庭を見にくるかななどとおはなしをしながらけんじゃのお部屋からの美しい春のお庭の景色を眺めながら、ゆうしゃとけんじゃはうとうとと夢まどろむ夕暮れ時だった。

美しい春の日の旅立ちの一日を迎えて、おばあちゃんが微笑んでいるような……そんなゆうしゃとけんじゃにとっては優しい夜の夢物語がはじまるかのような不思議な感覚になるのだった。夜、眠りに落ちて煌めく六等星の瞬きがおばあちゃんの人生をファーザークリスマスのもとへと導くのでした。

4月10日(木)

【聖週間の前に永眠】

四月九日(水)十五時五十三分、ゆうしゃとけんじゃのおばあちゃんは永眠した。ジーン・ハックマンとおばあちゃんは生年月日が一緒だったと思うから、まあ大往生だよねと、喫茶店エリアでお夜食の茶碗蒸しにサラダに納豆をラベンダーグレイスルイボスティーと一緒にいただきながら、けんじゃのおばあちゃんのつもる話をエーデルワイスの先生としていた日付がやがて変わり、四月十日(木)になって、おゆうごはんがやや軽めだったのでおかずをしっかり食べさせると、けんじゃはラベンダーグレイスルイボスティーの水筒をもらってお部屋に戻った。

ゆうしゃはぐっすり眠っている。おばあちゃんが夢枕に立つといいなぁと思った夜の夢は明晰夢じゃないけど何か変な夢をみたかなぁ……。

一夜明けて七時前に水筒のラベンダーグレイスルイボスティーをマグカップに注いで、豚骨醤油ラーメンといただいて、朝の水やりをしないとね。

ということで窓辺とお庭と教室棟の鉢植えに朝の灌水作業などを済ませて、しばし基礎体力を維持すべく軽めの運動やガーデニング作業などをたしなんだ。

そしてジエノゲストと泌尿器科とワイパックスとピーエルを服薬して、ムクムクムクッと元気になってきた所で……はやければ今日がお通夜らしい。

喫茶店エリアでエーデルワイスの先生とカロル先生が子供達にモーニングを振る舞っていて、ゆうしゃとけんじゃはお茶しながら予習をしていた。エーデルワイスの先生とカロル先生がゆうしゃとけんじゃはお葬式や法要があるから無理しないでゆっくりが良いよと、ファーザークリスマス学園の新学期の後もしばらくエーデルワイスの先生とカロル先生はモンマルトル通りの教室に残ろうかなと話していて、サンタ・グラーフのお絵描き教室も同じモンマルトル通りにあるから美術部の前にそちらに通うといいよと勧められて、モンマルトル通りの教室でもファーザークリスマス学園とほぼ同じ機能があるから、供養が落ち着いてから改めてファーザークリスマス学園へ通うことになった。

ゆうしゃとけんじゃはそれが一番なのかなぁと思いつつ、喫茶店のなごりが残る教室でお勉強をみてもらいながら合間に家庭菜園の花山椒のお弁当とラベンダーグレイスルイボスティーやスミレルイボスティーをいただきながら、日々を過ごしていた。

エーデルワイスの先生とカロル先生はゆうしゃとけんじゃにイースターに教室で祝福の太陽の刻印を施しに来てくれるそうだから、それはちょっとしたお楽しみなんですねぇとふたりを励ました。サン・ニコラの日に虹の刻印の祝福を、イースターに太陽の祝福の刻印を施して……ふたりのペアリングのエンチャント周りはとりあえず完成かな。装備としてはなかなか良いよと先生たちにセンスを褒められながら、喫茶店エリアでゆったりと過ごしていた。

家庭菜園のモロッコミントルイボスティーを煎れて空のティーポットに注いで、そんな凛として禅なわびさびを感じつつ、喫茶店エリアでゆっくりとお勉強……お勉強のお供はミントルイボスティーでガラスのティーポットに注いで見た目も華やかで、ちょっとしたメランコリーも吹き飛ばしてくれる。

ゆうしゃとけんじゃは喫茶店エリアでフィーカを楽しみつつもきちんとお勉強を頑張った。

らんらんちはパンなんだって。きっとミントルイボスティーと爽やかなイレブンジスが楽しめるねとゆうしゃとけんじゃの装備をコーディネートしてくれた神きゅんと商人の少年が喫茶店エリアのゆうしゃとけんじゃの席にグラタンデニッシュやトゥインクルなどのパンとバナナの乗ったお盆を配膳してくれて、みんなでブランチにしようかとミントルイボスティーをマグカップに注いで、ブランチタイムを楽しんだ。

お友達って不思議だねとけんじゃは思った。トロペジェンヌに似ているとも思った。

それは穏やかな喫茶店エリアの教室棟で……のどごし爽やかなミントルイボスティーととても食べ合わせがよく……ウグイスがさえずる春のお庭の景色のようなフィーカだった。

カーチャンはお葬式とかの準備で多忙だったので……合間を見てふたりにパンやバナナなどを渡して……みんなでどうぞという感じで運ばれてきたブランチタイムのパンとバナナはミントルイボスティーと本当に食べ合わせがよく……しあわせなシエスタ休憩のフィーカだった。

あとはおゆうごはんの時間帯までまったりとここでお勉強しようねと春めいた教室棟の喫茶店エリアでみんなでワイワイと青春の日々を謳歌する。その日常生活がたまらなく愛おしかった。

日々の恵みに感謝して過ごす喫茶店のなごりが残る教室の喫茶店エリアで今日もエーデルワイスの先生とカロル先生は教えている。スペインの村のモンマルトル通りに面した教室で……。

ヌン活はコモンズベリートーストに五郎島金時ポッキーとミントルイボスティーといただきながら、おゆうごはんの牛丼が楽しみなんですねぇなどと談笑しつつもシエスタ休憩の時間帯はゆるやかに過ぎてゆくのだった。

今日はお通夜、明日は本葬と……おばあちゃんのお葬式でカーチャンは忙しく、喫茶店エリアは託児所みたいな常設エリアで大助かりだったので……今日もカーチャンはゆうしゃとけんじゃを託児所代わりに預けて、お葬式関係の用事でバタバタしていた。

おゆうごはんの牛丼にハッサクに茶碗蒸しにミントルイボスティーといただいて、ジエノゲストと泌尿器科と院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、けんじゃのお部屋にて一日を終えて、美しく暮れなずむ黄金色のお庭を眺めながら、眠りに就くのだった。

4月11日(金)

【おばあちゃんの告別式】

窓辺とお庭と教室棟の鉢植えに朝の灌水作業などを済ませて、本日のエーデルワイス流モーニングは玉子とじうどんに家庭菜園の花山椒のお弁当とジャスミン茶といただいて、まったりと。

大天使コスの丞紬の線画にコピックでおばあちゃんの告別式の前に感謝の気持ちを込めて描いてみたのですが、ふしぎと心安らぎますね。お絵描きのヒーリング効果というのか。お絵描きでこういう気持ちになるのは子供時代ぶりですが。

イレブンジスはベーグルサンドにしあわせホルモン焼きそばにジャスミン茶とミントルイボスティーといただいて、おゆうごはんはパスタの予定。

しかし桜が三月下旬から四月中旬まで綺麗な状態で楽しめているのは生まれてはじめてかもしれない。カーチャンも記憶がないという。前例がないんだね。

おばあちゃんの告別式がはじまり突然の雷雨どうかお許しいただきたいなのだ。

ゆうしゃとけんじゃは託児所代わりにカーチャンに教室棟の喫茶店エリアで預けられていてお絵描きしたりしながら遊んでいたが、雷雨になり、お絵描きをあと二枚彩色工程に進めるのにはお部屋の明るさが足りない。

蛍光灯と自然光ではカラー原稿はやはり自然光が向いており、蛍光灯だとモノクロ原稿などは良いがカラー原稿は不向きかなとお絵描きを中断して、エーデルワイスの先生とカロル先生にお勉強をおゆうごはんの時間帯までみてもらいながらおばあちゃんの本葬を想うのだった。

おゆうごはんのカルボナーラとジャスミン茶とミントルイボスティーといただいて、ジエノゲストと泌尿器科とワイパックスと院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、けんじゃのお部屋にて一日を終えて、眠りに就くのだった。

そうして喫茶店エリアの空き教室に祭壇が置かれ、遺影とお骨とか……おばあちゃんらしい仏の間が開設され、ゆうしゃとけんじゃは手を合わせてから、喫茶店エリアで浜松餃子と白米に家庭菜園の花山椒の佃煮、お抹茶のロールケーキに苺とバナナとジャスミン茶とミントルイボスティーといただいて、一日が美しく暮れなずむ黄金色の景色をけんじゃのお部屋で眺めながら、一日を終えて、眠りに就くのだった。

いつ頃だろう。ゆうしゃとけんじゃの仏の間での霊界通信が受信されるようになったのは。ここは大霊界とクリスマスタウンのふれあいの場。

4月12日(土)

【週末の艦隊-聖週間前夜編-】

本日のモーニングはコモンズベリートーストにラベンダーグレイスルイボスティーといただいて、まったりと。

そうして窓辺とお庭と教室棟の鉢植えに朝の灌水作業などを済ませて、エーデルワイス流モーニングの豚骨醤油ラーメンとラベンダーグレイスルイボスティーと沖縄の黒糖とライチルイボスティーといただいて、ぐったりと。

まあしばらく安静にしていたら、お絵描きを四枚仕上げるだけの気力は湧いてきて、大天使コスのたーつむに武蔵にコロボックルにキティさんが農産物を運んでいるトミカの四枚をコピックで彩色して仕上げて十二枚のカラー原稿が完成。

ゆうしゃとけんじゃは空き教室のおばあちゃんの祭壇で原稿を並べてチェックして撮影。

おばあちゃんの遺影の笑顔がまぶしい。

らんらんちはカツ丼にライチルイボスティーといただいて、しばし午睡の微睡み感がたまらなく心地よく、ウグイスがさえずる春のお庭を眺めながら、シエスタ休憩の時間帯を楽しむのだった。

子供達をお昼寝させてから、おゆうごはんの麻婆茄子カルビ丼が楽しみなんですねぇと喫茶店エリアで食器をふくエーデルワイスの先生とカロル先生は会話を楽しみつつ、スミレルイボスティーを煎れてガラスのティーポットに注いで、あら熱をとり少し冷ましていた。

パンアレルギーもライチルイボスティーの咳き込み発作もけんじゃはその日の体調により普通に食べられたり、アレルギーが出かけたり、一度ラバンディン循環器、アレルギー科を受診して相談した方が良いのかもと先生は思った。

アップルシナモンルイボスティーもあのアレルギーはちょっと変だったし、ライチルイボスティーはアレルギーがでる日があるけどライチ紅茶はアレルギーは出ないし、シナモンアレルギーではないのかグリューワインティーは症状がおさまるので、神きゅんの言っていたことはあれは本当の話なのだろうかとも考えることはたくさんあった。

スミレルイボスティーをガラスのティーカップに注いで、ガラスのソーサを空き教室のゆうしゃとけんじゃのおばあちゃん先生の祭壇にお供えすると、休息線香をあげて、黙祷するのだった。

そしてスミレルイボスティーをいただきながら、お庭の八重咲きの山吹と花海棠が見事だねと、お庭でお花見をした。花山椒はそろそろ旬が終わりかけている。それに藤はこれからだ。お城公園の藤棚も見事だろうね。ゴールデンウイーク前あたりかな。楽しみだねなどと談笑しつつもシエスタ休憩の穏やかな聖週間前のぬくもりが心地よくも風は爽やかなそよ風が吹き、春のお庭の見事なハーモニーだった。

そろそろゆうしゃとけんじゃがおやつを求めてシエスタから起きてくる頃に、カーチャンは苺のモンブランと五郎島金時ポッキーと納豆とスミレルイボスティーをゆうしゃとけんじゃに食べさせると、苺のモンブランとスミレルイボスティーのマリアージュは完璧だねとニコニコ笑顔。カーチャンやジーチャン達も珈琲でフィーカを喫茶店エリアで楽しんでいた。

おゆうごはんの麻婆茄子カルビ丼とスミレルイボスティーといただいて、ジエノゲストと泌尿器科とピーエルと院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、けんじゃのお部屋にて一日を終えて、眠りに就くのだった。

カーチャンも毎日大変だなとゆうしゃとけんじゃはしみじみ思いつつ感謝の気持ちと慈しみを忘れないのであった。明日は枝の主日、いよいよ聖週間がはじまろうとしている。

4月13日(日)

【枝の主日にジャスミン茶を補給お値段三件で笹食いにゴールドとイースターで四件で粉芝にゴールドでハピグリ五月箱で三件、箱三郎で碌々例話ゴールド残りは白馬にゴールドで和漢方三箱と通院費三千と魔法のカード千で古紙よワンコイン残るかな……】

本日のお夜食は家庭菜園の花山椒のお弁当とコモンズベリーダブルトーストにライチルイボスティーとスミレルイボスティーといただいて、まったりと。

朝は春の嵐のような雨で窓辺の鉢植えが横転しちゃうくらい強い風だね。毎年枝の主日とかイースターが悪天候な記憶がある。そんな木工職人ボンドさんのお誕生日だ。

春の嵐は一日中、明日まで雨が降るみたいだから横転した鉢植えを起こすなら明日かな……。

本日のエーデルワイス流モーニングは花山椒の玉子とじうどんにライチルイボスティーとダージリンにミヒェルゼンのラム・キャンディスをひとさじ加えていただいて、ちょっとゆったりと。

窓辺で小鳥たちがさえずり……雨だれのプレリュードの彩りを添える。なんともメルヘンチックな世界だ。

春の嵐は風がおさまってきたので、窓辺の鉢植えを起こして、灌水作業などを済ませて、教室棟の鉢植えに灌水作業をしたら、煉瓦道の花壇でフリージアの開花がはじまっていた。春だねとみんなでワイワイ。

空き教室のおばあちゃん先生の祭壇で手を合わせて、ゆうしゃとけんじゃは大霊界から霊界通信が届くのはいつだろうと思いながら、ボンタンアメと柑橘類のお供え物、お花はスターチスに八重咲きの山吹と榊かな……そんなこんなで喫茶店のなごりが残る教室でお昼ご飯までお勉強をみてもらいながら過ごしたゆうしゃとけんじゃは教室棟のオリーブの聖枝も綺麗に伸びてきたのを感じたのだった。

喫茶店エリアで林デパートの明日への希望の紅茶と沖縄の黒糖で煎れてガラスのティーポットに注いで、少しあら熱をとり冷ましていたら、やまとさんがジャスミン茶を届けてくださり、立派な包装で届いたので、ゆうしゃとけんじゃは仏の間の仏の祭壇にお供えして仏を拝んだ。

それからお茶をいただきながら、まったりと良い雰囲気でお勉強をしながら喫茶店エリアで過ごしていたので、エーデルワイスの先生とカロル先生はそんなゆうしゃとけんじゃのお勉強をみてあげていた。

エーデルワイスの先生は合間にモンマルトル通りにある鯛焼き屋さんで鯛焼きを買ってきて、トースターでカリッと温めて、ゆうしゃとけんじゃのお勉強のお茶請けに林デパートの明日への希望の紅茶とお餅とあんこがぎっしり詰まった白い鯛焼きを食べさせた。

カーチャンがまだ帰宅していないので、腹持ちもよくおいしい。ゆうしゃとけんじゃの頬張る姿を微笑ましく思いつつ眺めながら、午睡のフィーカを楽しんだ。

エーデルワイスの先生はアップルシナモンルイボスティーを煎れて、ゆうしゃとけんじゃのマグカップに注いで、多分アップルシナモンルイボスティーで窒息感をけんじゃが感じたのも黄砂やヒノキ花粉や疲れなど複合的に絡んで症状が出ただけかもしれないと思い、対策万全の状態でふたりに飲ませてみることにした。

ちょうどカーチャンとファたそが海老のパニーニやサンドイッチなどのベーカリーのパンを買ってきて、みんなで喫茶店エリアでコーンスープとアップルシナモンルイボスティーとパンで分かち合いをしたイレブンジスは枝の主日らしいといえば、そんな感じで、立派な包装で届いたジャスミン茶をカーチャンにみせるとおばあちゃん先生の祭壇の横に置けないかしらとゆうしゃとけんじゃに言ったので、食後に仏の間からおばあちゃん先生の空き教室の祭壇の横にお供えして仏を拝んだ。おばあちゃん先生の笑顔がまぶしいねと遺影の話をしながら、シエスタ休憩の時間帯をゆっくりと過ごした。

けんじゃはやはり若干食後に窒息感を感じるという。

外出しなくても症状が出るのは何がアレルギーなのだろうね。エーデルワイスの先生はグリューワインティーを煎れてミヒェルゼンのラム・キャンディスをひとさじ加えて、けんじゃのマグカップに注いでピーエルを服薬してアレルギーがおさまるのをじっと見守るのだった。

カーチャンはおゆうごはんに八宝菜を作るらしいので、ジャスミン茶を煎れるかな……とゆうしゃとけんじゃのお茶汲みの練習を手伝いながら、穏やかな午睡の時間帯が過ぎてゆく。

エーデルワイスの先生はけんじゃの話を聞いて、症状としては何かの食べ合わせがおそらく関係していて、気道を塞ぐ感じの圧迫感を伴う窒息感が特定のパンとお茶の食べ合わせの時に生じるという。最近は食パンでの窒息感は起きていないので、原因はよくわからないという。海老のパニーニの時に起きやすいけどエビチリなどは平気なので海老のアレルギーではないと思うけれど、アレルギーを起こす原因はいまいち判然としなかった。

今日はここからけんじゃのアレルギー症状をおさめるための経過観察になりそうだとエーデルワイスの先生は思って、けんじゃのカルテをドイツ語で書いていた。

夕方、けんじゃの咳き込み発作が起きたのでピーエルを服薬して、おゆうごはんの八宝菜丼に林デパートの明日への希望の紅茶とグリューワインティーをいただいて、ジエノゲストと泌尿器科とムコスタとロキソニンと院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、けんじゃのお部屋にて一日が暮れゆき、雨だれのプレリュードのような窓辺からの景色を眺めながら一日を終えて、眠りに就くのだった。今日はアレルギー症状がお昼ご飯からではじめて夜間咳き込み発作で目を覚ましそうかな。そんな一日だった。

【太陽と虹で祝福されし銀の指輪】

イースター前の聖週間に入り、ディート神父はファーザークリスマス学園のイベント会場で祝福されしエンチャントロールの残りストック数を数えながら、ゆうしゃとけんじゃの【しあわせのシックスペンス銀貨モチーフの銀のペアリング】のことを考えていた。

前回、サン・ニコラの日に七色厄除け虹のダイヤモンドの刻印を、イースターに太陽のダイヤモンドの刻印を祝福されしエンチャントロールを使用して施すスケジュールでいたからだ。どうやら問題なく祝福のペアリングは作れそうで良かったですねと神きゅんはディート神父に話しかけた。

ディート神父はエルフの王子さまみたいな風貌をしており、優しげに微笑み返した。

ゆうしゃとけんじゃの装備のうちアクセサリー枠の指輪はそんな感じに作る流れで半年間と少しかけて煮詰めてはいた。なかなかセンスも良くハイカラな銀の指輪に仕上がりそうだった。

あの子達の面倒をみてもう結構長いですねとゆうしゃとけんじゃの成長を慈しむディート神父に、神きゅんは神父様にはかなわないなぁと頬をかいた。

でも装備としてはなかなかいい線しているじゃないですかと一緒にゆうしゃとけんじゃの装備を考えた神きゅんの事を手際よく褒めるとディート神父ははにかんで、祝福されしエンチャントロールをスクロール箱にしまい、箱を棚に置いた。

あとはイースターにゆうしゃとけんじゃの訪問を待つばかりですねときらきらとした笑顔で微笑むと、聖週間のスケジュールを再確認するためにスケジュール帳を確かめた。

予定通りにイースターにまた装備を作って指輪は完成ですねとディート神父は神きゅんの手を取ると、スミレのキャンディを手渡した。

ニオイスミレのキャンディはお土産としても定番ですからとディート神父は笑うと、神きゅんはみんなでいただきますとキャンディの入った缶をありがたく受け取るのだった。

***

本日のミッドナイト・ハイティーはグリューワインティーに夏みかんと林デパートの明日への希望の紅茶といただいて、まったりと。

そして夜なべして夜が明けて、小鳥たちが歌う窓辺とお庭と教室棟の鉢植えに朝の灌水作業などを済ませて、ジャスミン茶を煎れて、空のガラスのティーポットに注いで、あら熱をとり少し冷ましていた。

スズノヤ寺院から朝を告げる鐘の音が鳴り響き、とても爽やかな朝だ。

本日のエーデルワイス流モーニングはお蕎麦にジャスミン茶といただいて、エーデルワイス流学習法で朝活をしていたゆうしゃとけんじゃは喫茶店エリアに神きゅんの姿を確認すると、朝の挨拶を交わした。それに商人と魔法使いの少年にも挨拶をして、なごやかな喫茶店のなごりが残る教室で今日も一日の良いスタートをきった。煉瓦道の花壇のフリージアの花やオリーブにモーツァルト・ブルーローズマリーに新緑がまぶしいモロッコミントにストロベリーミントなどが雨上がりのかおりにふんわりと漂う何ともいえない朝の教室棟らしい光景だ。

空き教室のおばあちゃん先生の祭壇に手を合わせて仏を拝むゆうしゃとけんじゃの姿は無邪気そのもので、明るい予兆を何か感じさせた。

4月14日(月)

【聖週間がはじまって】

聖週間がはじまって、教室の向かい合わせの居住エリアにファーザークリスマス学園へと繋がる旅の扉があり、再び旅の扉の先に進むと、イースターのイベント会場に繋がっていて、ディート神父からイースターに忘れずにまた来るようにとゆうしゃとけんじゃに話しかけると、ゆうしゃとけんじゃのペアリングのお話だとすぐ理解した。

ゆうしゃとけんじゃはディート神父に家庭菜園の花山椒のお弁当を渡すと、お母様が作られたのですかと感心して、春の味覚を味わった。とても美味しいですねとディート神父は花山椒の味わいに感銘を受けていた。

そういえば朝ご飯はまだでしたよとディート神父にはタイムリーに花山椒のお弁当が食べれてラッキーだった。本当に美味しいと舌鼓をうち、ゆうしゃとけんじゃはディート神父に一緒に渡したジャスミン茶の水筒でお弁当をたいらげていたので、ちょっとレアな光景かもしれないねとイースターのイベント会場でワイワイとみんなで笑いあった。

はやいもので聖週間。ファーザークリスマス学園の四十日間の春休みが終わろうとしている。

お天気は朝には春の嵐も回復していてお日さまの光がまばゆい木洩れ日ガーデニングの装いで、何とも微笑ましかった。

美しいファーザークリスマス学園のお庭の景色もすっかり春めいて花々が咲いてはかおる麗しのパティオガーデンを歩いた。

パティオガーデンのあずまやには階段があり、地下水路へと続いているという。春のファーザークリスマス学園のパティオガーデンの美しさはまた格別で、イングリッシュガーデンの佇まいだ。

地下水路へと続いているという階段を降りると、貯蔵庫など天然の設備で様々なお庭の遊び心を感じる。ゆうしゃとけんじゃはディート神父についていって地下水路のある出口まで歩いた。

地下水路を抜けるとスペインの村が一望できて……ファーザークリスマス学園ってこういう場所にあるんだねと初めて知った。もし旅の扉が使えないときは覚えておいてくださいとディート神父にスペインの村のモンマルトル通りへの道順を教わり、教室に戻ってきた。

ゆうしゃとけんじゃはファーザークリスマス学園の地下水路経由であずまやのパティオガーデンへ出る秘密の隠し通路を教わったので、旅の扉を経由しなくても、いつでもファーザークリスマス学園へ遊びに行けるようになった。

ちょっとした探検でしたねとディート神父に優しく微笑まれてなんだか居心地が良かった。

そして喫茶店エリアで朝活のお勉強をしながら、聖週間の月曜日を楽しく過ごした。週明けはイースターマンデーだというから月日の流れははやい。四十日間の春休みがあっという間に過ぎてゆく季節の移ろいをしみじみ感じた。

ディート神父は空き教室のおばあちゃん先生の祭壇でお祈りすると、仏を拝み、黙祷した。

ゆうしゃとけんじゃはディート神父がおばあちゃん先生の祭壇で供養してくれているとは予想外のサプライズで、なんだか嬉しかった。ディート神父はローズペタルジャムとコモンズベリージャムの未開封瓶を祭壇にお供えすると、おばあちゃん先生の笑顔がまぶしい遺影ですねと、ゆうしゃとけんじゃはディート神父に頭を撫でられた。

ゆうしゃとけんじゃはディート神父と空き教室にいると、カーチャンがけんじゃにおばあちゃんのスリッパ冬物だけど、来シーズン使いなさいな。あらパキラの枯れ葉が落ちてるわよとパキラの枯れて落ちた木の葉をゴミ箱に捨てて、ゴミだしはしたのねと朝のルーチンワークを楽しむように笑った。

ディート神父は家庭菜園の花山椒のお弁当をゆうしゃとけんじゃにいただきましたよ。とてもおいしかったですと黒くて丸い帽子を取って胸にあてお辞儀した。その立ち居振る舞いがあまりに絵になることから……カーチャンは……どうも……みほれてしまってとしどろもどろ。

ディート神父はクスクスと指先を口先にあてて笑い、驚かせてしまいましたとゆうしゃとけんじゃに微笑んだ。なんだかおうちが浄化された気分だわとカーチャンは落ち着かずにそそくさと空き教室を出てどうぞごゆっくりと朝のルーチンワークに出かけた。

エーデルワイスの先生とカロル先生はお昼ご飯は何が良いだろうね。カーチャンはお仕事帰りにリハビリの曜日だった記憶があるので、帰りが診察で遅くなるなら先にパスタでも食べようかと子供達に話している。

けんじゃはパスタがいいかなと言って、カーチャンのリハビリ通院帰りが長ければねと、しばらくリハビリのことをおばあちゃん関係で忘れていたくらいだから、ゆっくりが良いよと会話を楽しむ。

ディート神父もどうぞごゆっくりとカーチャン同様に教室の風景に妙に溶け込んで、喫茶店エリアでまったりと朝活のお勉強をしながら、和む教室の良い景色ですねとディート神父は微笑ましく思った。

こういう子供達に恵まれているうちはのどかで良いスペインの村なのだろう。そう脳裏に付け加えて……。

お日さまの光がサンサンと美しい木洩れ日を作り、春のお庭の美しい景色を教室越しに眺めながら、喫茶店エリアの穏やかな雰囲気はディート神父にさえある種の居心地の良さを感じた。

春めいた教室の景色に心揺さぶられつつ感銘を受けるのだった。どことなくレトロな光景だ。喫茶店のなごりが残る教室の雰囲気は……。

居心地の良さに心洗われつつ、ちょっとした楽しい聖週間の一日が始まった。

昨夜、ゆうしゃのお誕生日に配達してもらう備蓄糧食の後払い審査が無事通り、エーデルワイスの先生とカロル先生はゆうしゃとけんじゃに香ばし高菜ペペロンチーノとジャスミン茶をマグカップに注いでブランチに食べさせると、おゆうごはんの時間帯まで午睡をはさみつつ引き続きお勉強をしながら、お庭の藤の花が綺麗だねぇ……などと喫茶店エリアで教室越しにお花見しながら、まったりとのどかなスペインの村のシエスタ日和のシエスタ休憩のひとときは過ぎゆくのだった。ここモンマルトル通りに面した喫茶店のなごりが残る教室棟で……。

春の嵐とはタイフーンイッカーに似ている、嵐の後は見違えるばかりの大絶賛シエスタ日和なのだ。

ディート神父はゆうしゃとけんじゃに祝福の鍵を渡した。ファーザークリスマス学園の地下水路経由で扉を開けるのに必要だったり、サンタ・グラーフのアトリエの合い鍵なのだ。サンタ・グラーフのアトリエとは……説明しよう。モンマルトル通り一丁目にある忍者屋敷の鍵だ。お絵描き教室もそこで日々行われている……いわばサンタ・グラーフの趣味丸出し御殿兼アトリエなのだ。

サンタ・グラーフの家の合い鍵でもあり、ファーザークリスマス学園の秘密の隠し通路の扉を開けるのに必要だったり色々使えるのだ。

ディート神父はエーデルワイスの先生とカロル先生にではこれから壮大なるネタばらしに行ってきます。ゆうしゃとけんじゃに見せてあげるのですと言って、腹ごなししたゆうしゃとけんじゃを連れてモンマルトル通り一丁目にある忍者屋敷に向かった。

忍者屋敷がある……そこをディート神父は祝福の鍵でオートロックを解除した。そしてサンタ・グラーフの忍者屋敷に入った。【タノモー】とディート神父は合い言葉を言った。すると回転扉が反対側に開き、隠し通路の入り口が出てきた。ゆうしゃとけんじゃを連れてディート神父は隠し通路の階段を上がった。二階は常夏のパラダイスビーチがコンセプトの部屋だらけだ。とりあえず、サンタ・グラーフのアトリエに向かうために斜め左の扉を開けてテレポーターに乗った。

テレポーター……つまりエレベーターは屋上のペントハウスに繋がっている。そしてペントハウスのフロアに到着して……サンタ・グラーフはアロハシャツにトロピカルドリンク片手にハンモックで涼んでいた。

ゆうしゃとけんじゃを連れてディート神父はサンタ・グラーフのアトリエに来た。アトリエは屋上のペントハウスだ。

そしてゆうしゃとけんじゃのお絵描き教室入門の扉を開いたのだった。

サンタ・グラーフにトロピカルドリンクをもらいお絵描き教室がはじまろうとしている。このアトリエの一室で……。

今年の夏は熱くなる……この忍者屋敷のアトリエでゆうしゃとけんじゃにお絵描き道場の何たるかを教えるのである。

今年の夏はアツい……そんな気がしたゆうしゃ一行だった。

神絵師サンタ・グラーフ……彼は知る人ぞ知る巨匠であった。

ゆうしゃとけんじゃはサンタ・グラーフはモンマルトル通り一丁目にある忍者屋敷に自宅を構えていたんだね。予想外の自宅を眺めながら、くつろいじゃってた。よく来たね。てゆーかディート神父無理やり杉ィ……サンタ・グラーフは素になってくだけた反応を見せた。

【ここでリルガミン《ハワイ説》を推したい】

ここでリルガミン《ハワイ説》を推したい。全裸忍者最強伝説なんてどうみてもリルガミンはハワイだろうとサンタ・グラーフは思っていた。脱げば脱ぐほど強いのが忍者の中の忍者。最強の忍者だ。

だからサンタ・グラーフはアロハシャツにかりゆしウェアでコーデをキメてこの屋上のペントハウスでハンモックで揺られながらトロピカルドリンクを飲むのが最高の贅沢だと思っていた。

暗黒卿のコスプレをする時もだ。いつも心にはリルガミン《ハワイ説》を座右の銘に刻んでいるのだ。これでこそ忍者最強伝説だからだ。

という訳で今日はワイキキの美しい波打ち際で【すいとんの術】をキメている黒ビキニ忍者をお絵描き道場で最初に描いていたゆうしゃとけんじゃにサンタ・グラーフはお絵描きの楽しさを伝授していた。

サンタ・グラーフのペントハウスは何かそんなイメージだった。カーッ!やっぱ子供はいい絵を描くねぇ……なんて褒めて才能を伸ばしたり。

小腹が空いて、持参した花山椒のお弁当とシナモンデニッシュを水筒のジャスミン茶でいただきながら、ゆうしゃ一行の楽しいお絵描きタイムは続いた。

そして画材や絵筆を乾かして、お絵描き教室で画用紙も乾かしつつ、おゆうごはんの時間になる前には喫茶店エリアの教室に戻りましょうとディート神父に優しく言葉をかけられつつ、春の嵐で桜が散る桜流しのあとに咲き出した藤の花をペントハウスから見えるのでそれを眺めては綺麗で風情豊かですねとサンタ・グラーフとディート神父は和んでいた。

シエスタ日和の青空に照りつく太陽が藤の花色をくっきりと照らし美しく際立つ色彩に染まりつつあるゆうしゃとけんじゃのおうちの藤の花を眺めた。

サンタ・グラーフのアトリエからだとまた違う景観に見えて美しく感じるのだった。

アトリエの糸電話でエーデルワイスの先生とカロル先生達がおゆうごはんのジャスミン茶を煎れて、あら熱をとり、空のティーポットにジャスミン茶を注いで冷蔵庫で冷やしているよと、糸電話通信で通話して、糸電話を置いた。これも忍びの技術なのだとサンタ・グラーフは忍術糸電話をアトリエに置いていた。潜水艦の中でも使えるので、糸電話のカップにはマイクロ・サンタ・ハイドロフォンのチップが搭載されている。潜水艦の中でも使える?すこしふしぎなんですねぇ。

そんな夕方に近づくおやつのフィーカの時間帯で、道理で小腹が空くわけだねとみんな納得でニコニコ笑顔になって、ゆうしゃとけんじゃのお庭の藤の花が咲き始めたのをアトリエの屋上のペントハウスから綺麗だねと眺めながら、楽しいフィーカの時間帯はなごやかに過ぎゆくのだった。

本当に春の嵐が桜流しの雨で、次に藤が代わりに咲くのはもはや自然の芸術性すら感じるよとみんな思った。

サンタ・グラーフはこうして今までも人知れずゆうしゃとけんじゃの住むお庭や教室棟やおうちを眺めながら優しく見守ってくれていたんだねとゆうしゃとけんじゃはサンタ・グラーフの人柄かなとほっこり和むのだった。

画用紙の絵の具が乾いたら額縁に入れて夏向きのお絵描きだし飾って壁にかけてもよいかもねなんて嬉しい話題にも事欠かないサンタ・グラーフのお絵描き教室一日目の楽しいレッスンだった。

そうしておゆうごはんの時間帯に教室棟の喫茶店エリアへ戻り、若鶏の甘酢炒めに白米に鶏ガラ玉子スープにりんごにジャスミン茶といただいて、ジエノゲストと泌尿器科とピーエルとムコスタと院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、夕食後の夕立と雷雨が少し落ち着いた時間帯……夜の九時前位だろうか、ようやく思考が夕食後固まって思考停止していた……いつもとは何かがおかしい。やはり院長先生のおくすりが手違いで一種類四錠足りなくなり、液体の一ミリを三日間、二ミリを九時前に合わせて服薬して、やはり錠剤の三ミリが必要なのかもしれないなぁ。もう少し様子見して、頓服をとも考えたけど、明日は朝の九時から通院予約を入れているのと、最近まるまると肥えた蚊がいるので、ラベンダーのエッセンシャルオイルを使っていて、今晩も枕元の素焼きストーンにラベンダーのエッセンシャルオイルを数滴垂らしたら、蚊はおとなしくなり、夕食後何故か思考がフリーズしていたのも気持ち落ち着いてきて、何とか眠れそうかな。

処方箋のおくすりが四日分三ミリのが四錠手違いで足りなくなって液体の一ミリを五包で四日分代用したけど三ミリじゃないと夜きちんと眠れないみたいで目がギンギンしちゃうんだよねとけんじゃのお部屋でそんな体調を日記にメモりつつもとっぷりと陽が暮れた九時過ぎに今日も一日を終えて、眠りに就く。

その晩、けんじゃはスノーマンの美しい夢をみたのだった。

4月15日(火)

【walking in the air】

けんじゃは朝の五時頃、walking in the airのとても綺麗な空を飛ぶ夢を見た。明晰夢で音楽はwalking in the airのあの綺麗なシーンの夢を……。

今日はカーチャンに生活費七万ゴールドを渡す日なので、家庭菜園の花山椒のお弁当とジャスミン茶をいただいてから、港街ルーヴィルで預金を下ろして、帰宅してカーチャンに七万ゴールドを渡したけんじゃの心境はスノーマンの映画アニメのあの主題歌が流れる美しいシーンのようであり、まだ夢を見ているような錯覚を覚えた。

ファーザークリスマス学園だけにファーザークリスマスにお呼ばれしたのだろうか。いかにもそんな感じの聖火曜日で……窓辺とお庭と教室棟の鉢植えに朝の灌水作業などを済ませて、喫茶店エリアでラーメンとジャスミン茶のモーニングをいただいて、通院予約の九時前までに着替えておこう。

お着替えして、八時半過ぎに家を出てスズノヤ寺院の桜を見た。葉桜だがまだ散ってはいなかった。そしてラバンディン駅前クリニックの予約前に到着して診察。ワイパックスが減りました。そしてリリアベル薬局でおくすりをもらい帰宅して、カーチャンの帰りを待った。

カーチャンと待ち合わせして、再び港街ルーヴィルでお会計三件笹食いにゴールドを支払い、四万ゴールドの封筒を大切に保管。これはイースターのペアリングや母の日とハピグリ五月箱と和漢方と魔法のカード千のお代で、二千から三千ゴールドほどのお釣りがでたらまあ御の字かなという……。

そんなカーチャンが生活費七万ゴールドをほしがる日がまたやってきたのだ。ゆうしゃとけんじゃの預金から七万ゴールドをおろしてカーチャンに渡す……わびさびにも通じるマルクト広場の特売の市に出かけたカーチャンに幸あれ!(ぺかっ★)

イレブンジスはイングリッシュマフィンとアップルリングデニッシュとジャスミン茶といただいて、相変わらずけんじゃの調子はおくすりが抜けずおねむだったので、大絶賛シエスタ日和のシエスタ休憩の時間帯になり、けんじゃのお部屋でしばしゆっくりと午睡の時間をとるのだった。

午睡の時間帯にけんじゃはリリアベルマルシェのナーセリーでエーデルワイスとミュゲの苗を買い足すと、神店舗に支払いに行くついでにリリアベル神社を参拝しようかなと思う聖火曜日だった。

カーチャンは海のお魚ちゃんも買えて、今週のマルクト広場の特売の市はとても良かったわと、お昼からもまたマルクト広場の特売で何か良いものはないか探しに行くみたいだ。

ゆうしゃとけんじゃはお庭の藤の花を眺めながら、綺麗だねぇとお花見をするのだった。お茶はガラスの茶器に煎れたジャスミン花茶で……今日は何故かけんじゃの体調がいまいち夢遊病みたいな夢を見ているようなぼんやりとした聖火曜日だ。ゆうしゃはけんじゃの体調を気遣って、また体調の良いときにエーデルワイスとミュゲのお代を支払いに神店舗に行こうねとけんじゃのお部屋でお茶会を楽しむ。

日々はうららかで春の午後シエスタを楽しむなのだが、イースターといえばやはりミュゲだろう。暁の女神の花だ。またイースターの由来でもあるミュゲの花をこよなく愛したおばあちゃん先生の空き教室の祭壇にはやはりミュゲがないとと思い、ミュゲとエーデルワイスの苗を買い足すと、けんじゃはお星さまのように笑うのだった。

春の嵐であられが断続的に降る中、ゆうしゃとけんじゃは恒例の神店舗でおばあちゃん先生の為のミュゲとエーデルワイスの苗のお代を払い、神店舗への小道を通りリリアベル神社を参拝した。今日はファーザークリスマス市国の国旗が二本交差して掲揚されており、境内で雅楽が聞こえるので、リリアベル神社を詣でて、お気に入りの傘が壊れそうな位の暴風雨の中、ようやく帰路について、けんじゃのお部屋でジャスミン茶を煎れて温まることにした。

ちょっとした試練に近い悪天候の中の参拝だった。

二五五七〇ゴールド封筒に入れてあるので、ペアリングと魔法のカード千と千ゴールド札おつりでこのおつり千ゴールドが最終的な残金になりそう。和漢方はリリアベル薬局で一箱約二千でもいけるので、それすると三千ちょっと位残るはず。封筒は二つでもう片方に一万ゴールド札を入れてあるので、母の日とハピグリ五月箱と和漢方のお代になる感じだ。

ちょっとした良い運動にはなり結構歩いた夕暮れ時だった。

おゆうごはんの海のお魚ちゃんに白米に家庭菜園の花山椒の佃煮に夏みかんに春しんじょうに菜花を添えて、ストロベリークリームルイボスティーとジャスミン茶で香港や台湾風のマリアージュティーが和食御膳と絶妙に美味しく喫茶店エリアでそんなおゆうごはんと鶏ガラスープは調理中で食後の楽しみに冷える夜に温まるなぁとけんじゃは思い、ジエノゲストと泌尿器科とワイパックスとピーエルとムコスタとロキソニンと院長先生と神きゅんの神製薬のおくすりを服薬して、歯磨きして神きゅんのうがい薬でうがいして、降ひょうが晴れ間に降りしきる風の強い寒い一日だったけど、寝起きのスノーマンのクリスマスソングの明晰夢から良き聖火曜日だったとも感じたけんじゃはお部屋で見事な藤の花を愛でながら、しばしたゆたうように一日を終えて、眠りに就くのだった。


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