16、遺品《アーティファクト》4
瞬間、僕は気付けば
「
「⁉」
その声を聞いた瞬間、僕は思わずぎょっとしてしまう。
そう、軽く
そうだ、彼は。彼こそは僕の、
「
「
「っ、兄さん‼」
そこまでだった。僕が、
瞬間、僕は彼の懐に飛び込んで
僕は耐える事が出来ずに、彼の懐に飛び込んでわんわんと声を上げて
分かっている。彼は
だからこそ。いや、そんな言い訳はもう良い。僕は、兄にそっくりな彼を見て耐え切れなかっただけだ。
「やれやれ、
「
「ごめん、お前のことを
「ああ、あああああぁぁ……」
そうして、しばらく僕は兄によく
……そうして、しばらくしてようやく泣き止んだ頃。
何で?そうは思うけど、
うん、まあ
「えっと、あの?どうしてさっきから放してくれないんでしょうか?あの、すいません放してくれません?えっと?」
「ほら、俺ってお前の兄の
「いや、だからって。あの、えっと?」
「そうだ、お前が俺の
「いや、そんな
なんか
少なくとも、僕は兄によく似た彼に
どうしよう、なんか僕を抱きしめながらかなりつやつやしている気が。本当に大丈夫かな、これ。
そうは思うけど、放してもらわないと正直困るから、僕は必死に彼の名前を
「えっと、じゃあ
「……ふむ、
我ながら
とてもにこやかな、良い笑顔だ。うん、兄のその顔でそんな風に笑われたら僕も思わず調子が
「うん、良いな。俺の名雨は天だ。よろしくな、
「あ、ああうん。さいですか」
どうしよう。放してはくれたけど、放してくれこそしたけれど、それでもこの喜びようは少し
分かっている。僕のせいだってことくらいは。
兄さんに
僕も
そう思っていると、どうやら何かを思い出したらしい。天はぽんとその手を
「ああ、そうだ。あやうく
「えっと、結局遺品って何なのさ?」
「ああ、お前の受け取るべき遺品。父さんと母さんの
「アーティファクト?」
確か、
そんなことを考えていると、天は頷き話を
「そう、
「マナ粒子?」
また、妙な単語が出てきたな。えっと?僕は必死に
父さんと母さんの作った新物質?それを用いて作られた、道具類?
「ああ、マナ粒子とは言わば
「っ⁉」
「
「僕、自身に?」
「ああ、そうだ。お前の体内には今も
「魔術?魔法?そんな、オカルトが……」
「
「そんな、ことが……」
「ああ、まあそこは父さんと母さんから直接聞いたほうが
「えっ、スクリーン⁉」
「スクリーン
そう言って、天はそのまま
そこに居たのは、間違いなく
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