神様は、不公平だ。

@Kamisama_ha_hukouheida

産まれる前の記憶

神様は、不公平だ。


私には、産まれる前の記憶がある。と、話したところで何人の人間が信じてくれるだろうか。


人間は死んだ後、魂が天に昇り暮らす。その後は転生する順番が廻ってくる。順番が廻ってきたら雲の上から現世を見落とし、どの女性を母親にするか神と共に選ぶのだ。


私に順番が廻って来た時、雲の上で仲の良かった友達に声をかけた。「一緒に同じママの元に行かない?」と。声をかけた友達は「いいよ」と、返事をした。


私はその友達と共に、「このママにする。」と神に言った。「このママは、苦労するぞ?」と神は答えた。神は全てがわかる為、このママはどんな性格なのか、家族構成、今の心情やママの元に産まれたあとの苦労や苦しみまで分かる。神から、ママについての説明を全て聞いたあと、「大丈夫、私たち頑張るよ。」と答えた。何故なら、天の上では苦しみや悲しみ等のネガティブな感情が無く、この感情を感じることは出来ないからだ。だから人間の魂は、順番に現生に修行に降り、経験を積む。魂レベル強化合宿のようなものだ。


ママを決めたあと、私たちは紙に人生の目標を書く。私は具体的に年齢刻みでやりたいこと、叶えたいことを、目標として書いた。私の友達は隣で、「楽しむ」とだけ書いてあった。1番性格が出る作業だと思う。


諸々の手続きが終わったあと、長い滑り台を降りることになった。この滑り台が神曰く、選んだママのお腹に直通で行く方法らしい。


私の友達が先にママの元へ降りることになった。滑り台で別れの挨拶をし、友達が滑り台に座った。が、微動だにしない。


痺れを切らした私は、「私が先に降りるから、下で待ってる。」とだけ伝えて、滑った。


2002年の雨の降った日、現世には妹らしい、長女が誕生した。

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