第11話 筋肉ダルマのリベンジマッチ

Side新井優

やっぱり再生持ちには不死殺しが効くね!

それはこっちでも同じみたいで安心した。

被害者も0人、被害も最小限ってことで僕たちの初任務は成功を収めたのだった。

そしてそれからボスに支給された魔道具スマホで連絡して無事終わった事を報告した。

そうすると帰って来て会議室に集合とのことだったので僕達は各自基地に帰るのだった。

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帰ってきて会議室へと僕たちは集まった。

中ではボスが椅子に座り待ち構えていた。

そうしてみんなが集まったことを確認するとボスが

口を開いた。


「諸君よくやってくれた……この任務は連携を取らななければ勝てない相手を選んだ なぜだか分かるかね」


これに時雨さんが答えた。


「これから先連携を取らないと倒せない相手がいるからか?」


「その通りだ…これから先様々なな敵と敵対するだろう その時に仲間との連携が取れなくて失敗したなんてことでは目も当てられない…この部隊ができた理由を知っているか?」


これにアベルが答える


「警察や並の組織では相手取れない敵を無力化するためにあるんだったな…」


「そうだ…この組織は言わば日本の最後の砦なのだ…これが崩れれば人々の希望が失われる…そう言う部隊なのだここは みな入隊した理由はそれぞれあるだろうがこれだけは覚えていてくれ…我々は一人ではないそして幾万の命の上に立っているのだと…」


ボスがそう言うとみんな改めてこの隊の重要さを認識したのか考え込んだ表情になった。

そしてまたボスが口を開く。


「今回の任務で自分がまだまだだと感じたものもいただろう…だがここには最新のトレーニングルームがある優秀な人材がいる存分にここで学ぶといい…

話が長くなったな…最後に一言、みな『強くなれ』以上だ それでは解散!」


僕は事前に決めていないのだがどうするのだろうか?まぁいいか僕達は各々行きたい場所にいった。

僕はお腹が空いたので食堂に行った。

そうすると案の定獅子堂がいて絡まれてしまった。


「よぉ新井ィお前も飯か?どうだったよ初任務」


「まぁ…ちょっと簡単だったか?」


「ま、お前ならそうだわなぁ…そうだ!新井ィ飯食ったら戦ろうぜ!」


「獅子堂も好きだねぇ…いいよ僕も消化不良だっただから」


「よっし!!言質取ったからな?逃げんじゃねぇぞ!」


獅子堂は急にご機嫌になって飯を素早く食い始めた

そんなに急いでも僕まだご飯食べてないんだけど…

僕は獅子堂に早く食べろとせっつかれゆっくり食べることができなかった。

次はしっかり釘を刺してから食べようそう思った自分であった。

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ご飯を食べ終わり2人で訓練室に向かった。

訓練室にはちらほらと人が来ておりみんな訓練している様子だった。


「何だぁ?今日はやけに多いなぁ?」


「きっとボスに言われた言葉が原因なんでしょうねありがたい言葉をもらいましたから」


「あぁ…そう言うことか…ククッこれで強くなっていけば俺と戦えるやつも増えるってこったな!楽しみだぜ」


心底楽しみと言った風に笑い声を上げている。


「さて…新井ィやるぞ!」


そう獅子堂が構えやるぞってなったとき一人の男が近づいてきた。


「その試合見学していいか?」


試合をやるかって時に水を差されたのか少しキレ気味になっ獅子堂が言った。


「あぁ?何だぁ?見学なんて勝手にすればいいだろうが…」


「らしいですよアベルさん」


「ありがとう…では見学させてもらう」


「チッ…仕切り直しだ 新井ィ…前の俺と思うなよ!!」


「また完勝してあげますよ獅子堂」


「「じゃあ行きますよ!(行くぞ!)」」


「肉体変質 タイプ『炎の異形』」


『身体強化ァ!!』


僕は一瞬で炎に包まれ炎纏った異形になる。

獅子堂は身体強化を使いいきなりトップスピードでこちらに殴りかかってくる。

なんか前よりも速くなってるな?何かしたな?

だがその拳は体を貫通するだけですぐに再生してしまう。

「それは無駄だよ…前もやったの覚えてない?」


「じゃあよぉこう言うのはどうだ?『魂纏』」


獅子堂が拳に何かを纏いこちらにまた殴りかかってくる。

ッ!!これはヤバい!!僕は咄嗟にその拳を避ける。


「避けたなぁ?新井ィ…ってことはよぉこれは効くってことだよなぁ?」


獅子堂は獰猛な笑みを浮かべてこちらを見る。


「なんだい?今の久しぶりにヒヤッとしたよ…」


「あの後あいつらに何かいい方法がないか聞いて回ったらよぉ…凪の野郎が教えてくれたんだよ再生するなら魂を直接攻撃すればいいじゃないってな!」


「それはなんともすごい発想だね…しかも獅子堂は炎に触れても疲れた様子はない…異能かな? だとしても化け物だね…」


「お前に言われたかねぇよ! そうだ!俺の異能でお前の炎はもう食らわねぇ!さぁ…こっからが本番だぜ?新井ィ!!」


そう言うと獅子堂は鋭い右ストレートにアッパー

左フックと様々な方法で僕に殴りにかかる。

それを僕はひたすら避ける…


「ほらほら!どうしたァ!逃げてばっかじゃ戦いになんねぇよ!」


「じゃあこう言うのはどうですか?…肉体変質 タイプ『言霊の異形』」


僕の口が大きく裂け歯茎と歯が大きくなり肌が黒くなった。さらに手が6つになり手の平とお腹に口がでてきた。


「あれだけじゃなかったか…レパートリー豊富だなぁおい!さぁ…次は何を見せてくれるんだ?」


「「「「「「では行きますよ!」」」」」」


『深淵の眼を見る者よ 』

『深淵の音を聞く者よ 』

『深淵の痛みを知る者よ 』

『深淵の匂いを嗅ぐものよ』

『深淵の味を知るものよ 』


「何かまじぃな!これを食らったら終わる!」


獅子堂は僕に詠唱させないためか詠唱してる部分の部位を破壊しようと殴りつけてくる。だが僕はそれを全て避け詠唱を続ける。


『その視覚は奪われ 』

『その聴覚は奪われ 』

『その触覚は奪われ 』

『その嗅覚は奪われ 』

『その味覚は奪われ 』


『『『『『我に捧げられる』』』』』


『五感の消失』


詠唱が終わると獅子堂はその場に崩れるように倒れた。


「………………」


「獅子堂今日も僕の勝ちだね…って言っても聞こえないだろうけど…」


「…………………」


ピクッ


ん?なんか今動かなかったか?

流石に五感失って動く人間はいないだろう…多分

いや…獅子堂ならワンちゃんあるか?

少し警戒しながら待ってみるかッ!?


様子を見ようとした瞬間獅子堂がゆっくり立ち上がり拳に何かを溜め始めた。

あれはマズイ!!

他の奴らまで巻き込むつもりか!?

とにかく急いで止めなければ!!


『ディザスター…ソウル…』


間に合わない!!クソ!ん?そうだ!!あれを使えばいいんだ。


「肉体変質 タイプ『天邪鬼の異形』」


今度は角が生え鬼のような見た目になり急いで能力を使う。


『力の逆転』


『インパクト!!!』


溜めていた力を解放し獅子堂は拳を地面に突き立てた。

だが獅子堂は地面にぶつかっただけで何も起こらなかった。



ふぅ~間に合った…獅子堂め…ヒヤヒヤしたよほんとうに…

僕が使った能力は相手の力が強ければ弱くなり弱ければ強くなるそんな効果だ。

おかげで被害はゼロで済んだ。

獅子堂は限界を出し切ったのか地面に前のめりに倒れ込んだ。


「今度こそ僕の勝ちだね」


こうして僕たちの試合はまた僕の勝ちで終わるのだった。






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異世界からの帰還者 渾沌 @manjyusyage2

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