第四話 アブダルド海運団の女の子
『アブダルド海運団の女の子』
主人公はクーニャ。十二歳の女の子です。
アブダルド海運団という組織の唯一の国際貿易船に乗っていました。
両親も同じ船に乗って世界中を旅しており、ずっと船の上で過ごしてきました。
まずアブダルド海運団の母港がある、西の港、ウェストシーサイド。
世界の中央大陸の西の果てにある国際貿易港です。エルシーダ王国に所属しており、世界中あらゆる物品が輸入され、またここから輸出されていました。
そんなウェストシーサイドの久しぶりの寄港で一匹の黒猫を追いかけて走り回るクーニャ。おばあちゃんの家や、アブダルド海運団の本店、魚屋さんなどに寄ってはお菓子を貰ったりと楽しく過ごします。
次に向かうのは中央海の反対側にある砂漠の町、エジンバラです。ここにはピラミッドがあり、また世界最大の図書館が置かれています。クーニャは町を見て回ります。水瓶がどの家にもあったり、町の中央に大きな大河が流れていたりと興味深いです。
さらに向かうは中央海の東側、サッサランド諸島。青い海、青い空、白い雲。とても素晴らしい景色です。家々は白い漆喰でできていて、とても美しいですね。
透明な海を泳いで南国の魚を見学したり、サンゴ礁を見たりします。そして一枚の金貨を拾いました。この金貨は昔の王国のものだそうで、大変珍しいといいます。村長さんに由来を聞いたり、ギルドで買い取らせてもらえないかと言われたりしたけれど、ご遠慮して、大切にポケットにしまうのでした。
さてまた一度ウェストシーサイドに戻ってきた後は北回り航路というのに旅立ちます。こちらには北方海があり、エルド三国がありました。シーバリア、マルクーン、エリスティータの三国です。北ではタラやクジラなどが採れます。クジラ漁はモンスターであり、かなりの危険を伴います。タラやサケ漁もたくさんの魚が水揚げされ、活気に満ちていました。これらの魚は干物にされて、棒タラにされます。鮭は鮭とばというものに加工されるといいます。
そんなこんなで、世界を旅してまわっているクーニャは大海を航行しているときに、海の先を見つめます。
いつか、はるか遠くのもう一つの大陸を夢見て。
なんだか大航海時代とはちょっと違う、冒険物語です。海というより雰囲気の異なる複数の港町を紹介するような内容ですね。
こういうモンスター退治やダンジョンとも違う異世界の風景もまたいいかもしれません。
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