第41話 助けるため
「怪我人が居るみたいだから治療に行きます」
「助かる」
「一応止めてください。形だけでも」
「そうだな、この先真直ぐ降りた先に重傷者が居るが危険だから行っては駄目だ」
「分かりました。危険なのですね。あっ何か見えました私が一番近いので近くで様子を見ます……足が勝手に奥に~」三文芝居になってる。
「危険だー!追いかけるぞー!」数人ついてきたが一定の距離で来ている。ありがとう。
重傷者を発見した。
「今助けます!」
「何で……いやありがとう。横の奴から頼む。もう意識がなさそうだ」
「全員纏めて精霊さん治療をお願いします」
「治療魔法って凄いな。傷が消えていくし痛みも無くなって来た」
「傷は治っても血と体力は回復してません。後方へ下がってください」
「しかし今でも敵の数が多くて前線では苦戦してるはずだ」
「僕が行きます」
「止めたいが王都の為なら……」
僕は最前線へと急いだ。
「何しに来た?ここは危険だぞ。早く逃げろ」
「後方より支援します」
地属性魔法で弾丸を作り人間機関砲で支援した。
「この隙に怪我人を助けてください」
「分かった」
「他の魔法使い達は?」
「魔力切れで近くで待機してる。というか君は話しながら魔法を使えるのか?」
「発動さえしてれば継続は可能です」
「怪我人の収容が終わった」
「分かりました。精霊さん土の壁を作って。魔獣の様子を見れるように小さい窓付きで」
「壁が出来た……君の魔力は大丈夫なのか?」
「まだ少しなら。こちら側の被害は?」
「死者は居ないが重傷者が多数だが、もう助かりそうも無いのも……」
「帰りは送ってくれますか?」
「それは良いが怪我人の後だぞ」
「それで大丈夫です。精霊さん治療をお願いします……もう無理だ寝ますね」
「?!傷が消えている?助かったのか?」
「先ほど聞いた話では失った血は戻らないらしいので十分休ませろとの事です」
「この子に助けられたのか……」
気が付けば王城に居た。
「目が覚めたのね。なんか無茶したみたいね」
「クフェア様?そうだ皆は無事だった?」
「全員無事で撤退。前代未聞よ」
「魔獣の数が多すぎたみたい。大変だったよ」
「でしょうね。休みたいかもしれないけど父が呼んでるわ。どうする?」
「向かうよ。今からでもいいかな?」
「大丈夫よ」
王の所へ向かった。
「言いたい事は色々有るが、話は聞いている。君が居ないと王都に被害が出てたかもしれないとね」
「戦力と薬の量が足りていませんでした。今は蓋してますがあの様子だとどこから地上に出て来るか分かりません」
巣の様子も説明しないと……
異世界では男は魔法を使えない?! 神戸近区 @koubetikaku
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