第24話 軟禁

 あれから大変だった。騎士団は来るし、現場は大穴開いてるし、魔法使ったの見られてたし。

一番最初に疑われたのは性別だった。”魔女だったのか”と


「女ではないです男です、魔法使いと呼んでください」と言ったが誰も聞いてくれない。


ミモザは「本当に魔法使えたんだ……」と言い

アビは何も言わない。ソマリ様との約束で魔法が使える事は誰も知らない事となっているからだ。


 その後何故か捕まり一応多分貴族用と思われる少し綺麗な牢屋に入れられた。

翌日無事に出れたがソマリ様に聞くと色々有ったらしい。


 最初に男が魔法を使えるはずがない派。それと悪魔ではないか派。それに対抗するのが少数のソマリ様含む男が魔法使えたらその方がいいのでは派。最初は数の有利で有罪になりかけたが、


ソマリ様の「何の罪か?仲間を助けたのが罪なのか?」という質問で他の派閥の人たちは黙った。


 一番簡単なのは神様に聞いたらいいのではないかとなったが、特に何かない限り神と話すことなど普通は出来ない。


そのはずだったが直接神様が話し合いしてる皆に「男だけど特別に魔法を儂が与えた」と言った事で逆転。


ソマリ様の「神様から力を貰った子を害そうとしていたのは罪にならないのか?」という発言で終わったらしい。学校も魔女から魔法使いに改めてレオも授業を受けれる事になり、爵位はないが魔法使いとして国が認める事となった。


 大きな問題は終わったがその後が大変だった。凄い数の婚約の申し込みが……。

元々アビと婚約していてそれ以外とは考えられないのに魔法使い同士が結婚したら魔法使いが生まれるのではないか?と言う噂が広がり、子供から大人まで魔法使いの居る家からの申し込みが絶えなかった。


 これに対し母とソマリ様は「現在婚約者も居り本人も未成年であるため、一切の申し込みは受け付けない」と発表したが、1部上位貴族より魔法使いの独占だと反対意見も出た。

しかし「その魔法使い様を牢に入れたのは誰でしょうか?」の質問でかなり静かになった。


 学校が数日後に再開したがレオは出席できなかった。実は王様に呼び出されていたのだった。

一応非公式で個人的に会うと言う事だったのだが、いきなり謝られて驚いた。

「今回は貴重な学生達とその先に居た人々を助けてもらい感謝する」と頭を下げられた。

「頭を上げてください。私は友達を助けたかっただけです」


「でも正体がわかるとややこしくなることは想像できていたのではないか?儂は未だに男が魔法を使えるなんて信じられない。いや、私も小さい時魔法を使いたかったと言う方が誤解がないかな」


王様は何か言いたそうだった。

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