第10話 研究

 「先生が男で魔法使いで複数の属性が使えて、同時に使用できるのは分かった」

「先生……僕を先生と呼ぶのはやめてください」

「では何と呼べと言うのだ?魔女はな、より魔法が使えるか魔力が高い方が上で。お前には両方負けてるんだよ……。何と呼べと言うのか?」

「先生と呼んでるのに口調が変なのはいいとして、普通の口調で話してください。弟子とかでいいのではないですか?名前はまだ、ないし」


 「まあ努力はする。ところでな研究って何をするのだ?もうすでに複数属性使ってるではないか。あまり勉強しすぎると子供は病気になって熱出すぞ」

「普段勉強とかしてないので大丈夫です。実は使い方分かってないんですよ。適当に言ったら出来たみたいな」


「いやそんな適当な事で……そうでもないか。自分の魔法は使い方など教わらなくてもわかるからな」

「らしいですね。僕にはそれがなかったんです」

「ではどうやって発動を?」

「母の真似しました」

「真似してできるなら皆魔法使いになれるな。それができたら大変な事だぞ」

「そうですよね」


「ではこういう事か?魔法を知ればもっと色々使えると?」

「多分。それも試したいですし、魔力の譲渡とかも出来ないのかなと」

「譲渡か……なくはないが……」

「何か難しいのですか?」


「手を出して。握手するぞ」

「はい」

「では地属性の魔力を送ってくれ」

「はい、こうかな?」

「来てる。上手だな。気持ちいいぞ」


「先生変な事言わないで。びっくりするから」

「では逆をするが、地属性流して大丈夫かな?」

「使えるから大丈夫では?」

「では流すよ」


あ、これは気持ちいい。温かい力が手のひらから入ってきて全身に回る。


「暖かくて気持ちいいですね」

「だろ?しかし初めてならきつくないか?気持ち悪くなったら言うんだぞ」

「はい。この程度なら大丈夫です」

「そうかなら両手でやってみよう」


「これは……」

先程よりも倍以上流れてくる。


「きついか?接触面積を増やせば増やすほど多く流せる。と言っても自分の魔力以上は流せないが。でもなこれを戦場ですると兵士から遊んでるのと勘違いされるんだ。膝枕で回復とかも有るからな。但しすべて魔女同士。女と女だ」

「それって女の人が恋愛対象って勘違いされたり?」

「分かってくれるか!そうなんだよ。安直だろ?戦場で女同士イチャイチャするなと何回怒られたか……魔力の回復だと言っても信じてくれないんだよ」


「それは酷い目に遭いましたね。そう言うのも広めていかないと僕がやったらどうなるか?」

「あっ!男と女でどの属性でもできそう?」


戦場に出たら勘違いされそう。気を付けようってまだまだ行くことないけどね

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