俺らの異世界|人格《スキル》探し

柊葵

第1話 始まりの時

俺達の住む世界は一瞬にして変わった...。


偽物かと疑いたくなるくらい綺麗な空や森。


町は、動物の耳や翼の生えた獣人や、俺らのような人間達で栄えている。


そんな明るい町とは反対に町の外では恐ろしいモンスター達が、人間達を倒そうと息を潜めている。


そんな世界...。


そして、この世界で俺は九つの人格を求めて仲間とともに、旅をしているのであった...。


「うーん...ってどこだここは‼」(森の中?探検していたところか?)


確か...俺は花と二人で森の中を探検して...


どこからか現れた白い光に包まれて...


そこから...覚えてないな...。


あたりを見渡すと幼馴染の花が気持ち良さそうに眠っていた。


(おいっ!力也りきや数矢かずや!誰でもいい!誰かいないのか?返事をしろ!)


困った俺は他の人格に声を掛けてみたが、誰もいないようだった。


五歳の頃から人格達とはずっと一緒だったのに...


俺は怖くなって花を起こした。


「おい!花!起きろ!」


「うるさいなぁ静かにしてよ...起きちゃったじゃん...。」


「んな呑気なこと言ってる場合じゃねぇよ。実はカクカクシカジカで―。」


「えっ!...確かに。森の感じが全然違う。

 人格のことは分からないけど...。とにかく早く家に帰ろう。」


それから何時間経ったのだろうか...。


人の気配もしなければ、動物にもあっていない。


それにもう少しで夜になってしまう。


けれど、俺達は歩き続けた。


次回、第2話 初めての出会い

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