第90話

待ちに待った夏休みに入って、私は浮かれながらも図書館に通ってた。




那由多が来る前に、大量にでた宿題を終わらせるためだ。




那由多はお盆の始めに一泊だけ来る。




だから、その限られた時間を少しでも楽しく過ごすために、必死にドリルを片付けていた。




図書館の大きな机の向かいには葉月ちゃんが座ってる。


クラスは離れたりしたけど、1年生の頃からずっと一番の仲良しで、今では親友になってた。




葉月ちゃんは、いつも那由多や元気の話を聞いてくれる。




頭も良くて、私に勉強も教えてくれた。




そういえば、前にそういうところを“ちょっと那由多と似てる”って言ったら、嫌な顔してたけど、


なんでだろう。





今日の目標もなんとか片付いて、葉月ちゃんとファーストフード店でシェイクを飲んだ。




100円のそれをズルズル吸いながらお喋り。




葉月ちゃんに、


那由多はいつくるの?

何時にくるの?

明日は遊べる?


って聞かれたので、順番に答えた。




那由多が来るのは来週。



だから、明日は一緒にプールに行く約束をして、葉月ちゃんは帰っていった。




明日は遊べると言ったときの葉月ちゃんの嬉しそうな顔は、とっても可愛かった。


さすが、学年で一番モテるだけある。




でも、那由多が来週来るって言ったときの、


「ふぅん……」


って返した葉月ちゃんは、唇を思いっきり突き出して微妙に眉を寄せていて、


ちょっとおもしろい顔だった。

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