第6話
いつものように公園に行って私の家にふたりで帰ると、いつもならすぐに聞こえるママの声が聞こえなかった。
その理由はもうわかっていたから、繋いだ手をさらにぎゅっと握って玄関へ入った。
リビングのドアの前で目を合わせて、思わず笑い合う。
「せーの……」
小さく声を掛けて、一緒にそおっとドアをあける。
パンパンパーン!
「「お誕生日、おめでとう!」」
ドアの向こうに見えたのは私のパパとママ、それと那由多のパパとママだった。
そう。
今日は、私と那由多の6歳の誕生日。
この日だけは、パパたちはみんなお仕事から早く帰ってきて、毎年パーティーをしてくれる。
私と那由多は顔を見合わせて、きゃーと奇声を上げて笑ってた。
バースデーソングをふたり分聞いて、一緒にろうそくを吹き消した。
ごちそうをたくさん食べて、ケーキもお腹に詰め込んで。
プレゼントに貰ったゲームをみんなでして。
くたくたになった私と那由多は、毎年のように睡魔に負けてパーティーを終えるのだった。
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