第106話

数分も行けばすぐ砂浜に出た。




ここは海水浴客はもともと少ないけど、サーファーがたくさんいる地域だ。


でも今日の海は穏やかで、その人たちもほとんどいなかった。




だからかな。


波の音だけがやけに大きく聞こえる。




こんな砂浜に連れてきて、どんな話なのか。


ロケーションからして、とんでもなくどきどきするんですけど。


それも、もろにデートみたいだから尚更。




ちらっと君のようすを伺えば、ぼんやりと海を見ていて。


ほっとした反面、がっかりした。




私は小さくため息をついてから、同じように視線を海に移す。




陽射しの弱まってきた夕方の海は、段々と色を変えていった。








どれくらいそうしていたのかな。




私は赤く染まりかけていた景色にすっかり見とれていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る