第87話
「いいのよぅ」
奥さんは手をひらひら振って、またにっこりと笑った。
すっごく年上だけど可愛らしい。
おっとりした雰囲気の可愛いひと。
それが私が奥さんに持った第一印象だったなと、ふと思い出した。
でも、実はかなりしっかりしていて、見た目がちょっと強面の旦那さんがこの奥さんには決して逆らえないんだって知ったときは、かなりびっくりしたっけ。
そういえば知佳さんが、旦那さんは若い頃は単車を転がしていたらしいって言ってたな。
そして、良いお家のお嬢さんだった奥さんを拐ってきたとか……。
本当かな。
自分の店に帰っていく奥さんを見送っていると、洋食屋さんのドアが開いて旦那さんが出てきた。
すかさず大荷物を受け取っている姿が甲斐甲斐しい。
ラブラブだ。
奥さんがまず中に入ってから、続いて旦那さんの大きな巨体が小さなドアに吸い込まれるように消えた。
いつか、ふたりのなれそめとか聞いてみたいな。
ドアの札をOPENに変えて、私も店内に戻った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます