第46話

紅茶にあまり興味のなかったひとが、紅茶を好きになってくれた。


それは私にとってはとてつもなく嬉しいことだったりする。




ああ、


どうしよう。




にやにやが止まらない。


止められない。


私はひとり嬉しい悩みに苛まれた。




カズさんはそれには気付かずに君との会話を続けている。


私は見つからないようにこっそりと、顔を戻そうとぐにぐに頬を揉んだ。




そんなことをしていると、


こんこんという軽い音がして、私は頬を押さえたまま顔を向けた。




私よりも先にその音の正体に気付いたのは、カズさんだった。




「あ、知佳ちゃん」




知佳さんがお店の窓をノックしてた。

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