第6話

翌朝。


ホームルームでいつも通り適当に出欠をとって、だらりだらりと職員室へ帰る先生をずっと見ていた。




……。




いつも通りだ。




ナマケモノかっていうくらいの、マイペースな担任の姿は一月も経てばもう見慣れていた。




昨日のあれは幻覚だったのかな?


それとも人違い?




いや、いや、


走ってた。




それに声も掛けられたし、名前も呼ばれた。


あれは間違いなく先生だった。




なんで走ってたんだろう。


あ、ダイエットか?


あの身体じゃ痩せないと命に関わりそうだよな。




そうか。


きっとそうだ。




ひとり納得して、うんうん頷いた。




「京!」


「ん?」




友達に呼ばれて視線を向けた。

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