第17話
成光が目を覚ましたのは、
屋敷中に響く
大きな悲鳴でだった
小羽もすぐに目を覚まし、
成光の腕を掴んだ
と、同時に
福助が襖を勢いよく開けた
「――山賊か何かが
この屋敷に」
福助は振り返り、
自分を斬ろうと
刀を上げていた男の首筋を、
手にしていた刀で
切り裂いた
斬られた男の首から
激しく飛び散る血が、
襖を赤く染める
斬られたその男の風貌は
何処かの城の兵でも
無ければ、
ただの盗人とも思えない
この地域に根付く
山賊だろうか――
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