週に3~4回通販会社から午前中指定で代金引換えの荷物が届く家があった

日中はお婆さん１人だけが在宅していたが荷物はこのお婆さん宛てに来ている

「分からない、分からない…ううぅ…」

荷物を見せると頼んだかどうか分からなくて頭を抱えて悩みだす

ひたすら分からないを繰り返す無限ループ

午前中は企業宛ての荷物も配達しなければならないし、宅配も午前中指定は多いので私も泣きそうだった

１度ご家族にお会いする機会があった

「認知症を患っていて、通販番組の御電話くださいフリーダイヤル0120…を聞いて(はい分かりましたと言って)電話してしまうんです」

荷物が届く頃には記憶にないのでそのまま返送して欲しいとのこと

そうは言っても会社として荷物を請け負った以上は１度も伺わずに返送するわけにはいかない

「頼んだ覚えないんですね？ならキャンセル出来るからそうしましょう」

お婆さんの分からないが始まると、私からキャンセルを誘導して無限ループは解消された

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい