第6話 お風呂に入ろう 前編

「そろそろ離れん?段々気恥しさより鬱陶しさ出てきてんけど」

「なんでそんなこと言うのじゃ!儂らの好意を無下にするのか!」

「時計見てみろや5時間はこのままの状態やねんぞ僕」


 足痺れて感覚なくなっとんねん既に。なんや5時間って。……僕5時間も足舐められとんの???


「うへへぇ……蓮……むにゃむにゃ」

「姉さんに至っては寝てるし……」

「おいひい……おいひい……」

「離れろ冬華そろそろ。離れて二度と僕の足に近付くなよ」

「なんで!?」

「なんで驚くん?」


 妥当も妥当ちゃう?君5時間初対面の男の足舐め続けとるんよ?変態とかの次元ちゃうで?ド級の変態やで?


「もう夜じゃの」

「昼から夜までもみくちゃにされてたんか僕……」

「いつもならそろそろご飯の時間じゃが……シオンは寝てるしの。先に風呂でも入るか?」

「おっ良いねー風呂入ろ風呂」

「風呂……良いとは思うんですけどなんで僕の手を引いてるんです?」


 姉さんを椅子に座らせて立ち上がった椿と冬華が風呂へと向かっていく……のだが、何故か2人とも僕の手を引いてくる。


「まさかとは思うけどこのまま風呂場まで連れてかれんやろな?」

「そんな訳ないじゃろ?儂らだって乙女なんじゃから」

「やんな?良かった良かった。ならこれあれかな?場所教えてくれようとしてんのかな」


 良かった。流石に今日会いたての男と風呂に入ろうとする女なんておるわけないよな。


 危ねー!








「ほら蓮。早く脱いで服を洗濯機に入れるのじゃ」

「私先入ってるねー」

「了解じゃ」

「話が……」

「ん?」

「話が違うやろうがぁぁぁぁ!」


 僕は結局そのまま椿に拘束されながら風呂へと連行され服を脱がされていた。


 頼むから羞恥心をもっと持ってくれんか?



「ほれもう諦めた方がええぞ?諦めて儂らと風呂に入ろう。洗いっことかしよう」

「してたまるか男と女で。付き合っとる奴らでもあんませんやろ多分」

「何が不満なんじゃ!」

「何もかもだよ」


 不満じゃねぇ事がまずねぇよこの状況。


「冬華が全裸で待っとるんじゃぞ!」

「言い方に気をつけろや想像してまうやろ」

「想像?なんじゃ、見とらんのか?」

「目瞑っとったに決まっとるやろ」

「あっあれ瞑っとったのか?」

「僕糸目やから分かりにくいねんな」


 目開けてる時と目瞑ってる時の作画基本同じやねん僕。


「ねぇまだー?」


 そんなやり取りをしていると風呂場の方から冬華の声がする。


「今行くのじゃー!ほれ、諦めろ蓮。なんなら儂が全部脱がせてやろうか?」

「なんで諦めへんねん……分かった脱ぐ、自分で脱ぐから僕の服に触らんといてくれ」


 なんでこんなことなったん……?とりあえず全神経股間に集中させておっきくなるの防がなあかんな……。


 気まずさが天元突破しちゃうからなおっきくなっちゃうと。


「……なんでそんな僕のこと凝視しよんの?脱ぎにくいんやけど」

「ちゃんと脱げるか確認をな?」

「僕幼児なん?ちゃんと脱げるから椿もさっさと脱げや」

「大胆じゃの蓮」

「そう言う意味じゃ……まぁええわ先行っとるぞ」

「おう」


 羞恥心を捨て去りなんとか服を脱ぎ終わった僕は椿を置いて風呂場へとはいる。


「おー広」


 風呂場は銭湯くらいの大きさがあり、てか銭湯じゃね?なんか水風呂とかサウナもあるんやけど。


「おっお兄さんじゃーんこっちこっちー!」

「冬華?あっやべ」


 声をかけられ思わず声の向いた方向を見ると一糸まとわぬ姿の冬華が目に入る。


 見た目が完全に幼女すぎて股間はピクリとも反応せんかった。良かった。


「ん?なんかお兄さん失礼なこと考えてない?」

「いやいや考えとらんよ。あと足凝視するのやめてくれん?」

「美味しそうな足だよね」

「あんま近付くなよ僕に」


 獲物を見定める目しやがって。怖いんやけど?


「まぁいいや。お兄さんに頼みがあってさ」

「足なら舐めさせんぞ?」

「それも頼みたいけど違くて!私のこと洗ってくれない?」

「自分でやれや」

「頭!頭だけでいいから!」

「なんでそんな洗わせたがるん?……まぁ頭だけならええか」


 やった!じゃあこっち来て!と言われたので着いていき、もう銭湯やけどシャワーが並んでいるところに連れていかれる。


「はいお願い」

「下手でも文句言うなよ?」

「めっちゃ言う!」

「辞めよかな洗うの」


 てか椿遅いな。言い出しっぺの来る速度ちゃうやろ。なんかあったんかな?心配なるわ。まさか恥ずかしくて入って来れへんわけではないやろし。






──side椿


 やばいのじゃ。


 やばい。


 やばいのじゃ。


 言い出しっぺの癖に恥ずかしすぎて風呂場に入れないのじゃ。


 何故かさっき思い出してしまったんじゃが蓮って儂の初恋の人に似すぎとるんじゃ。なんで見た目やら話し方、雰囲気までも完全に一致しとるんじゃ?恥ずかしすぎて1歩も動けんのじゃが。


 なんで1000年以上は前のことを急に思い出すんじゃ儂……!


 いやでも蓮はもう冬華と入っておるし、儂もそろそろ行かんと怪しまれる……!


 あいつ言い出しっぺの癖に恥ずかしがってんのかよって思われる……!間違ってないけどそんな事思われたくないのじゃ!


シュル……シュル


 覚悟を決めて着ていた服を脱いでいく。脱ぐ度にどんどんと頬が紅くなっていくのをひしひしと感じる。


 脱ぎ終わり、服も全て洗濯機に放り込み大事なところを隠しながら風呂場へと入る。


 視界の隅で蓮が楽しそうに冬華の髪を洗っていた。何故かそれが凄く羨ましかった。




──side蓮


「痒い所ないか?」

「んー……ない!」

「それならええわ」


 洗い始めると少し楽しくなってきて、鼻歌混じりに冬華の頭を洗う。頭ってか普通に髪だけど。


 そうしているとガラリと動く音がして恐らく椿が風呂場へと入ってくる。


 椿の方を見ないように冬華の髪を洗い続けていると足音が段々とこちらに近付いてくる。


「おー椿さんやっと来たのおおおおおおお」

「うっうむ、少し手間取ってしまっての」

「そんな事言ってー、恥ずかしがってたんじゃないのー?今も手で隠してるし」

「お前が恥ずかしがらなすぎなだけちゃう?恥ずかしがるのが普通なんよ」

「そー?」

「そー」


 隣のシャワーの所へと座った椿と冬華が話し始めるので見ないようにしながら冬華の髪を洗い続ける。


「つかいつまで僕冬華の髪洗い続ければええの?そろそろ良くない?」

「確かに!じゃあ次は体を……わぷっ!」

「阿呆なこと言わんでさっさと湯船浸かってこいや」

「むー……行ってきまーす……」

「なんでいじけとんねん」


 体を洗わせようとしてきた冬華をシャワーで撃退して湯船の方へと向かわせる。


 急に椿と2人っきりになってしまった。


「んじゃ僕も体洗ったら湯船浸かってくるんで」

「儂も」

「え」

「儂も髪洗って欲しいなぁ……って」


 思わず椿の方を向いてしまい、後悔する。椿は勿論冬華と同じく一糸まとわぬ姿なのだが冬華と違い大事なところを手で隠している。いや当たり前なんやけどね?


 そのせいか冬華には無い色気と言うものを感じてしまい少しクラっとする。


 股間の膨張はなんとか防いだ。


────────────────────

お風呂シーン書くの難しすぎる。つかなんでこいつらみんなで風呂入っとるん?


読みにくい所や表現が違う所があれば教えてください。


モチベに繋がるので感想や♡や星沢山ください。星100目指してます。

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