電車



次は僕が話す番か。

この話は僕がここに引っ越してくる前の友達の話なんだ、だからあまり聞き返さないで欲しい、僕もわからないからね。

その時友達、、、仮にS君って呼ぶね。

S君は電車マニアで全然まだ明るい昼に電車を撮りに行ってたらしいんだ。

けど目的の場所に向かってる途中、日頃の寝不足がたたり、寝てしまったらしくて目的の駅を過ぎてしまって、ガッカリしてた。

S君はまだ人が沢山いたのに皆座れるほど少なくなっていることに違和感を感じたんだけど。寝すぎたなって思って、S君は俯いてスマホであらかじめダウンロードしてたアニメを見てたらしい。

けどいつまで経っても駅に着かない。

S君はある程度その路線の駅を把握してたし、これはおかしいと思った。

その時顔を上げて始めてS君は気づいた、吊り革と広告がなかったんだ。

まるで座ることが前提の電車みたいだったとS君は言ってたよ。

それでS君はびっくりして、何か起こってることを察して、緊急停止ボタンを押して電車を止めたようなんだ、電車は予想と違い、すぐに止まった。

S君はパニックになっていて、何故か開いたドアから全力で走って逃げた。真っ暗だったけど、電車からでたことでS君は安心してたんだ、

S君が居場所を把握するために、スマホのライト機能を使って周りを見ていると、不意に電車内の乗客が全員一斉に降りてS君を追いかけてくるのが見えた。

もちろんS君は全力で逃げた。 

降りた場所っていうのが田舎の方だったから、人に助けを呼べるわけなく、スマホを使おうにも取り出すためにモタモタしたらすぐに追いつかれそうな気がして、逃げ続けた。

前方右側に神社が見えて、その神社を過ぎた当たりから見覚えのある建物が増えていった。

変な案山子かかしが置いてある畑とか、デカいパチンコ屋とか。

すると今度は一度来たことのある駅が見えたから懲りずにまた電車に乗った。

ギリギリで電車に乗れたからS君は助かったんだけど、出発する直前、その駅の駅員と制服の違う駅員が、追いかけてきた人を差し押さえているのが見えたらしい。

その後お金がなかったから途中で降りて、3時間かけて徒歩で家に帰ったんだって。

S君は今も元気にしてる、ただあまり電車は乗ってないみたい。

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