第2話先生…俺には無理ですよ



「ほら、透休まないよ」

「はぁ、はぁ、もう無理…」


はぁ…もう休ませてくれと頼んでも休ませてくれないなんてスパダリかよ

別に俺は魔法なんか使えなくていいんだけどな…

今朝薫から魔法を練習しようと外に連れてこられたのだが

薫先生曰く、魔力が体から出せていないため

初めは魔力を出すために練習しているのだがこれがなかなか出来ないうえ

体力を使うためめっちゃ疲れるのだ


「俺、別に魔法使えなくても…」

「だめ!透も魔法使うの」


分かったから今日は休ませてくれと言っても

だめとしか言わず…誰か助けてくれ


「カオルその位にしてやらないとトオルが死んでしまうよ」

「ユウリはだまっててよ、透を鍛えないと…」


俺の事を助けてくれたこの人はユウリ

宮廷魔法使いで薫が宮廷のお誘い受けた時に仲良くなったらしく

薫には友達が増えていってる…

俺は余り外には行かないから友達があまりできないが

少しばかりいる


「ありがとうユウリ助かったよ」

「どういたしまして、まぁ僕もそろそろ魔法使えるようにしないといけないと思うけどね」

「ユウリに教わりたいよー」

「そんなの僕が許さないよ」


ユウリは生活魔法が得意らしいが俺は攻撃魔法より生活魔法の方が使いたい

こっそりユウリに教わろうかなー


「ユウリ後で俺の部屋に来てくれないか?」

「まさかとは思うけど...まぁ、バレなければいいっか」

「やったー」


ユウリなら察してくれると思ったよ!

薫には悪いが俺は生活魔法でのんびり暮らしたいのだ、あわよくば...!と最近隠していた腐が出てきてしまった

やっぱ異世界モノった言ったら見なきゃ損だよね!

正直魔法より全然興味がある!

あ、でも魔法使ったプレイも...と心の中でニヤニヤしながら考えてるとユウリが不思議そうにこちらを見ているのを見て、やべ、顔に出てた?とすぐに真顔に戻す

さらにユウリが困惑していたが気にしない気にしない


「透ー」

「なに?」

「僕、先生に呼ばれちゃったから」


そう言って薫は走り出してしまった

残されたユウリと俺で魔法の練習をするかと

話しているとそういえばと思い出した

悪い奴らを薫から守るには結局攻撃魔法必要なんじゃね?と

ヤベー!そうじゃんか、俺自身は目立たぬようにと考えていたがそんなんじゃ薫守れないよな...

どうしようかとユウリに顔を向ける


「なーユウリ〜悪い奴らをコテンパンにするには何が1番だと思う?」

「コテンパンに...?まぁ1番は拘束魔法で拘束するのが手っ取り早いかな」


拘束魔法?何それ!聞いたことない!とユウリにもっと詳しく教えてと詰め寄った


「教えてもいいけど今の透じゃあ使えないと思うよ?」

「えぇ!なんで?」

「拘束魔法は魔力を多く使うからな透の魔力量じゃあ少しね...」

「そんなぁ〜」


俺は肩から崩れ落ちる

せっかく良さそうなのあったのに俺じゃ無理って...

意味ないじゃんーと言っていると


「まぁ、今の魔力量ではの話だ体から出せばいい話だよ!」

「それが難しいんだって〜」

「簡単に出来る方法もあるよ...?」

「え、まじ?教えてー!」


まさかユウリが簡単に体から魔力を出せる方法を知っているらしい...早く言ってよね!

教えて教えてーと再度詰め寄ると急にユウリに両脇を捕まれ目線がユウリと合う位置まで上げれた


この世界では俺達かいた場所より平均身長が高いのだそれに比べ俺は165...何年経っても変わらず背が低いままだ薫にも抜かされて悲しいや

と思いながらユウリを見つめる


「ちょっと、おろしてよ」

「だーめもう少し待ってーね」


そう言ってからもう数分がたってるんだが

俺は相変わらずまだ持たれているがユウリが変に俺の位置を変えてくる、さっさと下ろして欲しいのだが?


「うーん今の透じゃあ少し無理かぁ」

「うぉい!何が無理なの?!」


下ろせ!何が無理か教えろ!とユウリに猛抗議していると練習場の扉が開いた

ユウリが開いた扉を見ているせいで俺はちっとも見れないんだけど

ねぇ、誰が来たのかぐらいおしえてよ


「ユウリ誰か来たのか?」

「透に何してるのユウリ?」


その声は!とやっと下ろして貰えて振り返ると薫がいた

なんだもう帰ってきたのか早かったなと言いたいところなのだが...言える雰囲気じゃないんだよな...と

ユウリと薫が睨み合っている中俺は


「早くBL展開来ないかな...」と心の中で呟いた



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なんか転生したんだけど俺は幼馴染を見守りたいので邪魔しないでください @ayamemi

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